私服でも黒のジャケット

5月12日に、岩手県立高等学校魅力化フォーラムへ参加してきました。

各高校の校長、副校長先生や県の教育委員会のお偉いさん方がいらっしゃる中、俺はいつも通りの私服で参加してしまいました。笑
黒のジャケットに黒のスラックス履いてたから許していただきたいです(スニーカーだったけど)。次からは気をつけます。
そんなわけで、今回は写真を撮る余裕など、俺にはありませんでした笑

この記事では、自分の備忘録も兼ねてその振り返りをしていきます。
内容に深く触れるのは、報告書でするので、ここでは個人的に感じたことを中心に書いていこうと思います。

福島県大熊町『学び舎 夢の森』校長兼園長 南郷市兵 さんの講演

もう。圧巻。今まで、俺が意識していたけど上手く言葉にできていなかったことが、この講演を通してスッと落とし込めた気がします。
中学、高校、大学を通して感じていた、肌感覚レベルの課題感が、世界と比較したデータを元に話されていて、自分自身が後押ししてもらえた感覚です。

ざっくり分けて2つのテーマがありました。

1つ目は生徒たちがこれからの社会を生き抜く上で、持っておかなければいけない素質についてです。

VUCAな時代と言われるほど、これからの社会は予測が難しくたくさんの要素が複雑に入り混じる社会です。
ChatGPTが話題となり、このnoteもAIによるアシスタント機能が追加されましたね。
今後も新たなテクノロジーがこれまで以上の速度で開発されていくでしょう。私たちはその度に、それらについて理解をして使いこなせるようにならなければいけません。そうしないと社会から取り残されてしまいます。
南郷さんは、これからの時代は物事に対して自分なりの意見を持ち、相手に伝わるように論ずる能力が求められる。と仰っていました。
私はこの土台には、新しい物事を正しく理解する能力が必要だと思います。
学校教育で当たり前に培うべきなのは、このようなスキルであり、これが"勉強"なのではないでしょうか。個々人に合った方法で、知識を身につける練習をしていくことが5教科の学習において求められている要素なのだと思います。

受験戦争に打ち勝ち、志望校に合格することも、生徒の将来にとって重要ですが、その後社会に放たれた時に生徒が幸せになってもらうためには上記のようなスキルが必要です。
どちらかに偏るのではなく、両方を追い求め導いてあげるのが教師の役割なのではないかと思います。そして、私のような外部から来たコーディネーターは、生徒と一緒に伴走しながら、支えたり励ましたり教えたり、多様な関わり方をしていかなければいけないと気づかされました。

2つ目のテーマは、どこの市町村も人口減少に悩む中で、教育に携わる者だけは誰よりも遠い未来を見据えよ。です。

俺が地域おこし協力隊として1ヶ月半活動してみて、感じている課題の1つにこのようなものがあります。

現代の教育では、事業の成果が測りづらい上に成果が出るのに時間がかかる。

高校卒業後に県外に出ていってしまうことは、人口減少に直結するため大きな問題です。そこばかり見すぎると、どうしても短期的な成果を求めてしまいがちです。市役所などの行政の職員さんは、成人に対して短期的な政策を打つべきですので、そういった視点も必要です。
しかし、教育者はどうでしょう。私たちが普段関わっている高校生は、将来の町に大きなインパクトを与える可能性を秘めています。そんな、これから何者にでもなれる原石たちを小さな社会の中だけに留めていて良いのでしょうか。
もしかしたら外から新しい仲間あるいはパートナーを連れて戻ってくるかもしれません。それだけでも町にとっては大変良いことではないですか。
私たちは、生徒たちが町の一員としてこの先ずっと関わりを持ってくれると信じて送り出してあげなければいけないと思います。もちろん、将来関わりを持ってもらうために高校生のうちに地元地域のことに深く触れ、楽しかったことや課題に感じることを原体験として持っておく必要はあります。そこは、丁寧に力を入れて取り組む必要があります。

私自身、高校生に関わる1人の大人として、
生徒たちの「18の春の幸せ」と「未来の幸せ」の両方を追い求めながら、これからの社会を生き抜くのに必要な素質を育み、そして最後は
「外の世界を知り、成長して戻って来い!それまで待っているから!」
と送り出せるだけの寛大な器を持ち続けたい
と思います。

県内の高校魅力化の取り組み事例紹介

県立高校再編計画によって、これまでの高校が統合され、新しい学校ができる取り組みが進んでいます。そんな中で、地域と共に入学者数を増やすための取り組みの事例をご紹介いただきました。

個人的には、地元進学率(金ケ崎の中学生が金ケ崎高校へ進学する割合)を高めるための参考にしたいと思って聞いていました。
やはり、必要なのは単純接触効果ですね。
恋愛と一緒ですね。
たくさん会っていたら意識しちゃいますよね。
“人”同士の繋がりなので、幼い時からどれだけ関係を持ち、印象に残るかが大切なのだと思います。

今回の講座全体を通して

俺1人ではカバーしきれないことがたくさんあると実感しました。外からの風を入れるためにも、地元に固執しすぎず高校生に良いインパクトを与えられる人をたくさん繋いでいけたらと思います。

ちょっと長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
みんな手伝って🙇‍♂️

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