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♪ 短冊に綴ることなく・21年目のリベンジは唐突に

♪その日の光景は記憶の奥底に、深く鮮明に刻み込まれていたようでした。
実質数分間だった21年前の駆け足起承転結、普段は思い出すはずもなく、
 
「そんなこともあったっけ・・・・・・」
 
自分ではこのような位置づけさえも、フェードアウト寸前だったような?
 

話はここから、遡ること21年前に。

  
2003年、季節は失念していますが、場所は神戸元町商店街。
前年に個人事業主として起業した、自身の中でも分岐点となる時期。
開業2年目の悪しきジンクスを払拭すべく日々奔走する道中、条件反射的に吸い込まれた楽器店。
現在は移転している、国内最大手総合楽器メーカーの直営店。
 
厳重なガラスケース内に、生まれたての彼女が鎮座していました。
この商品に関する予備知識が皆無だった私、コンマ数秒で一目惚れでした。
 
しかしながら当時の同社直営店は、
 
「試奏不可! 購入希望者はスタッフまでその旨お申し出ください」
 
(※現在もこのスタンスを踏襲しているか否かは存じません)
 
確かに新品蔵出し品を冷やかし客に触れさせるのは、購入客に対して不誠実との考え方、一理あるでしょう。
しかしながら『楽器』ですし、まして販売価格数十万円の高額商品。
手に取って確かめたいポイントが多々存在すること、ギター・ファンでなくとも理解同意いただけるかと?
  

ソフトメイプルかと思われる美観と、同一カタログモデルとは別物の声色。

 
公私混同で勢いづいていた(苦笑)タイミング、自身の検品基準をクリアしたなら、その場で決済から連れ帰るつもりでしたが・・・・・・
 
「試奏不可! 手を触れることすらNG!」
 
ギターに詳しいとは到底思えぬ女性スタッフの事務的対応に、
 
「こんな気分の悪い楽器購入はご遠慮申し上げるのみ」
 
立腹すらせず、早々に踵を返しました。
 
限定25本生産品だったことも含め、直近まで忘れていました。
当時新品購入された各位は、この意味不明なハードルを許容されたはず。
ならば手放される可能性は極めて低く、中古市場で見かけなかった20数年間にも、無理なく納得です。 
 
  
☆ 2003年製 YAMAHA LA-03 FM LTD 2003(制作限定25本)
 

定位置でパチリ。

  
全国の楽器店が軒を連ねるネットショップサイト、奇跡的に配信開始直後のタイミングで、私の眼が捉えたらしく?
 
速攻で問い合わせを送信したところ、運良く商談権を確保。
担当者(さま)の迅速丁寧な対応にも恵まれ、サクサクと不安なく売約。
ネットバンキング未利用のため、翌日午前中にATMに急ぎ、商談成立。
 
速攻で配信削除いただいたようで、多くの目には触れなかったようです。
 

ポジションマークのアバロンの質の高さも見過ごせません。
優れたデザインと機能性が一体化。

 
1982年に登場した、同社LAシリーズ。
カタログモデルを見れば、横・裏板はマホガニー or パリサンドル(ローズウッド) or ハカランダのいずれか。
 
「国産歴代全モデルの中でも、最高の完成度を誇る機種だろうな」
 
あくまで私個人のこの印象ですが、同意くださるファンが数えきれないことでしょう。
 
しかしながら縁とは不思議なモノ。
登場から40年以上の今日まで、私物として保有した経験はゼロでした。
 

付属品一式も未開封状態で。

  
この個体最大の特徴 = 見事な虎目が美しいメイプル材。
甘く歯切れよい音色は、カタログモデルとは一線を画している印象です。
 
ちなみに当時の定価にプレミア金額が乗っかっているも、これも時の流れ。
過去に取引実績のある販売店、楽器としての状態もGOODに調整済。
晴れて私物となり、自ら磨き上げと微調整を施せば、バッチリでした。
 
( ; ^ _^ ) 今年前半でそれなりに本数を減らしていたところに・・・・・・
 

画素数が粗いガラホゆえ、美しい杢目を捉えきれず、残念しきりです。

  
以上、21年前に瞬間燃え上がった恋心、唐突に再着火から成就報告でした。
 
( ; ^o^ ) 我が63歳の誕生祝、大奮発以上で自分へのにプレゼント?
 
 
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