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非エンジニアが、エンジニア採用に向き合うその時。 〜リアルなSlackを添えて〜

はじめまして。READYFOR株式会社でエンジニア・デザイナー採用担当をしております、西和田です。

このエントリーは、株式会社キャスターさん主催の「採用 Advent Calendar 2020」に当てた投稿で、私は2番目の投稿となります。壮々たる採用担当の方たちが寄稿しているので、是非他の記事も読んでみてくださいね!


今回、非エンジニアの私がエンジニア採用担当になり、日々苦戦しながらも得たTips(主に現場エンジニアとの認識を合わせる方法)を、お伝えしたいと思っています。

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▼簡単な自己紹介

READYFOR株式会社/経営戦略部・採用チームに所属しています。 プライベートでは8歳の女の子のママで、休日はほぼ犬と子どもを追いかけています。そんな私がエンジニア採用担当になり、ちょうど1年が経ちました。これまで正社員8名、業務委託採用も含めると12名のエンジニア・PdM・デザイナーの採用に関わってきました。

今回この記事では、できるだけリアルに!そして、誰にとっても再現性のあるTipsを書き残したいと思います。


私のエンジニア採用スタート時

はじめは、こんな所からスタート!

まずは「JavaとJavaScriptとは、ハムとハムスター位全然違うんだよ。」を知るところから始まりました。これ、どこかにネタ的に書いてあったのですが、私からすると、かなり衝撃を受けつつ腑に落ちたことを覚えています。

その後、下記Twitterのように社内のエンジニアさんに「これどういう意味ですか?」を繰り返し聞きながら、少しずつエンジニアリングの知識を学んでいきました。

今回、エンジニア採用担当になりたての初期のSlackを見返していたのですが、当時VPoEに向けて色々ツッコミ所満載の失礼なスカウトのメモを残しておりました。(公開しちゃいます。)

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そんなところからスタートし、今でも日々苦戦しておりますが、業務の合間に本当に少しずつ知識を身につけてきました。

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今回は、私自身が日々業務に向き合ってきた中で、特に重要性を感じる「現場エンジニアの巻き込み方(&認識の揃え方)」について記載したいと思います。

採用に関する考え方や運用方法の発信は多くされていますが、意外とリアルなSlackも含めた現場コミュニケーションの記事は少ないかも?と思い、書かせて頂きます。エンジニア採用はもちろん、どの職種の採用にも応用できる内容だと思いますので、是非、ひよっこ採用担当の方にも読んで頂けたら嬉しいです。

とにかく言語化&フォーマット化の重要性

採用に限らず、人と人の間の「認識のズレ」って意外と沢山発生しますよね。それが「採用」において、現場と採用人事の間で採用ターゲットや要件の認識がずれる事は、致命的な課題となります。

そしてそれが、エンジニアと非エンジニア間となると、「エンジニアリング知識の差」を理由に起こりやすく、とにかくお互いに言語化していく作業に向き合わなければなりません。

今回はその、現場を巻き込みながら認識のズレを解消していくTipsをいくつか紹介させて頂きます。

※工数問題などもあるので、選択肢の1つとして考えて頂けたら嬉しいです。

〜Tips①〜
「人事とエンジニアで解釈を揃える」

1.  書類選考〜面談〜面接の全ての判断基準をフォーマット化(可視化)させる

弊社での書類選考は、採用人事(私)が担当し、判断に迷う場合はエンジニアにも見てもらいます。その際、下記の様なやりとりをしてお互いの判断を比較しながら解像度を高めて認識を合わせていきます。

(現在、READYFORでは技術テスト・ワークプランなどは入れていないので、技術スキル判断も面接の中の口頭で行います。)

- 採用人事判断

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- エンジニア判断

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このように、同じチェック項目で採用人事とエンジニア判断を比較し(認識)を合わせていきます。

要件は満たしているのにお見送りになる場合、「Reactの経験があるのに、なぜNGなのか?一言でSPA開発って言っても、どのレベルを求めているのか?」など、不採用理由を深堀りできると良いと思っています。

2.  直近の不採用理由からヒントを得る(そして、募集要件の見直しをする)

直近でお見送りになった際のフィードバックをスプレッドシートにまとめ、その理由を更にカテゴリー分類(技術スキル・カルチャー・転職意欲)します。 カテゴリー分けされたものを俯瞰し「技術スキルが達していない」という理由が多い際は、では「どういう素養や経験が備わった人であれば達すると判断されるのか」を議論し、足りない部分を言語化して要件に追加すると、より求めるターゲットの解像度が上がっていきます。

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3.「面接のフィードバックをフォーマット化し、エンジニア間で統一する」

候補者が増え、現場エンジニアの面接担当者が増えてくると、採用人事として気になるのは「面談・面接のクオリティが統一されているか、視点が合っているのか。」ということです。つまり、同じ候補者に対してエンジニアAさんはOKだけど、エンジニアBさんはNGという事をなるべく防ぐ必要があると思っています。

面接担当者にフィードバックについて言及することは、割と切り込みにくい部分でもありますが、現場エンジニアは「採用のプロ」ではないので、この辺りは採用人事が入ってフォローできると良いと思っています。

まず、面接のフィードバックのフォーマットを採用人事で作成し、それをエンジニアに必ず使ってもらうルールを作ります。

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上記フォーマットが運用できたら、MTG時にスプレッドシートで各担当者のフィードバックを可視化させて比較すると、より「どこの認識を合わせる必要があるか」の議論がしやすくなると思います。具体的には以下のように「同じチェック項目」を「面接担当者ごと」に記載した表を見ながら(人事側でまとめておく)、担当面接官によってターゲットの認識やジャッジの差が出ていないかを話合います。

※個人的にはdocsよりも、スプレッドシートの方が一目で比較しやすいのでオススメです。

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〜Tips②〜
「現場のエンジニアメンバーにも、採用計画や進捗共有する」

CTOやVPoEと普段やりとりが多い採用人事ですが、エンジニアメンバーとのコミュニケーションをとる機会が少ないと感じることありませんか?

私は、たまにメンバーに声をかけてオンラインランチをしてもらうのですが、具体的にいつまでに何名必要なの?今採用の何に困っているの?は、メンバーの人数が増えるほど、情報が行き届かなくなりがちだと思っています。

Slackで採用進捗を定期的に共有

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この辺りの話は、リファラル採用の話にも繋がってくるのですが、(それはまた機会がある時に別途改めて。)とにかく「今採用のここに困っている!助けて!」を共有することが初めの第一歩になると思います。

timesで採用状況を発信すると、エンジニアに限らず、社内メンバーから適宜反応がもらえて、採用活動のアドバイスをもらえることもあります。「自分はこのスカウト文面が刺さったよ!」「前職ではこういう採用していたよ!」などの共有をしてれるようにもなるので、是非試してみてくださいね。

Tipsまとめ

というわけで、いくつか共有させて頂きましたが、あくまでも上記はほんの一部、で色々なやり方があると思います。私もまだまだ、学ばなければいけない事が沢山あるので、同じように採用人事に関わる皆さんのご意見も是非ラフに聞かせて頂けると嬉しいです。

〜最後に〜
「介在価値は自らの+アルファを生み出すことに意味がある」

エンジニア採用担当の「介在価値」ってなんでしょうか? 本来「効率性」だけを重視するのであれば、スカウトのピック〜内定まで、大半を現場エンジニアが行った方が良いのかもしれません。そんな中で、エンジニア採用担当が入る役割とは、開発に忙しいエンジニアの代わりに採用オペレーションをまわすだけの下請けではないはずです。

現場と候補者の間にたつ、採用担当だからこそできる「価値」は沢山あるはずですし、それを自ら生み出さなければならないと思っています。

「採用背景を理解し母集団を形成できること」「候補者体験を上げること」「現場を巻き込めること」など、一般的に必要とされる採用担当の素養は沢山ありますが、必ずしもそこに自分を当てはめるというより、自分のオリジナルのプラスαが追加された時に、初めて「自分」が「この会社」で「採用担当」をする価値が生まれると思っています。

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例えば、エンジニアも「採用」の専門家ではないので、CXを考えた際に、私から「もっとこういう面接をしてほしい」と、現場と候補者の間に入り依頼をする時があります。

また、私も候補者と直接話すようにしており、候補者に「西和田さんなら、聞いてみよう。」と思ってもらい「何か」を引き出す事が目的なのですが、そこはエンジニアリング知識というより、採用人事ならではの傾聴力や親しみやすさも求められるかもしれません。

エージェントの担当の方が「この候補者は懸念点は全くないと言っていますので、大丈夫です!」と言っていても、実際に候補者と直接話してみると「ここが不安」って結構出てくるものなので、そこを引き出すことが、私の採用人事担当としての価値の1つになると思っています。

この会社の採用担当として、自分だけの価値を生み出すこと。

と、偉そうなことを言いながらも、私は今日も眉間にシワを寄せながらスカウトピックをしています。今年もあと少し。

こんな社会情勢ですが、素敵なクリスマス&年末年始を迎えてくださいね。

明日の採用Advent Calendarは、もなき(森尚樹)/HR×動画の人さんの登場です。お楽しみに!

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