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大都会の孤独

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noteを始めてから書き溜めた39本のエッセイ、短編小説を1冊のマガジンにまとめました。 【収録作品】 売れない役者をやっている役者について書いた『僕の叔父さん』、都会で一人暮…
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2022年8月の記事一覧

二匹目の虫

その小さな蠅捕蜘蛛を私が見つけたのは、勤め先の会社に休職願を出してから二週間が過ぎた日…

水の
2年前
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うつろ姫

 この世に生を受けた人間であれば、うつろ姫という名を知らぬ者は一人としておるまい。  そ…

水の
2年前
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ギャグみたいな天気の効用について

①昨日は深夜までラジオを聴いており、就寝したのが午前2時ぐらいだったのだが、すごい音で早…

水の
2年前
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傍観者の人生もまあまあ辛い

 私はお店などでお勘定の時には必ず店員の目をみて礼をいうことにしているのだが、おつりとレ…

水の
2年前
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絶対に走らない男

都会に出ると、渡らなければならない幅の広さに比べて青信号でいる時間が明らかに短い道路に出…

水の
2年前
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「有言不実行リスト」をつくろう

何一つ自分や他者と交わした約束を守れない人間すなわち私のような人間は、これまで守れなかっ…

水の
2年前
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言い換えの魔力

ゴキブリのことは、これから蟑螂と呼ぼう。これが当記事の趣旨である。 なぜ多くの人間がゴキブリを嫌うのか。あのぬるっとした黒いボディが嫌なのか。小刻みに動く触覚が嫌なのか。素早い動き? 突然飛ぶところ? 私の考えはそのどれとも違う。「ゴキブリ」というネーミングが諸悪の根源なのだ。ゴキという歯切れが悪く不潔で粗暴な響きと、ブリというこれまたスマートさのかけらもないねっとりとした響きが合わさって我々の不愉快さを刺激する。 もとは食器の裏に隠れていたり、齧っていたりしていたこと

チロルチョコで人生変わった話

今日、コンビニに行った時の話。 デイリーヤマザキで缶コーヒーとチロルチョコ1つを持ってレ…

水の
2年前
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メトロノミック・マン

 会えばみんなが「退屈だ」と感じる男、それがメトロノミック・マン。しかし人生において重要…

水の
2年前
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