シャニマス5th参加録(3/3):True(?) End~なんどでも笑おうからCRYST@LOUDへ~
この記事は3部構成の第3部です。他の記事は以下からどうぞ。ただし、記事自体はそれぞれで完結しています。
3/3:True(?) End(この記事)
はじめに
この記事では、アイドルマスター シャイニーカラーズの5thライブ「If I __ wings.」について、2日間を経てたどり着いた私なりの解釈について書いていこうかと思います。
なお、先に私自身はバンダイナムコグループ・Project im@sの関係者ではなく、単なる1ファン(プロデューサー)の想像(妄想)であることを強調しておきます。
2023.3.19:「シャニマス5th=Project im@sのメタファー」解釈
「283プロラストライブ」を描いたDay1、何が終わるのかという不安の中シンプルに5年間の感謝から斑鳩ルカの加入、283プロのその先を描写したDay2だったわけですが、これと似たようなことを我々はすでに経験していないか、言う考えが頭をよぎりました。
いつか来る終わり、不安の吐露、少しずつ去って行くアイドルたち、「企画書」で変わる未来・・・
実はこれ、コロナ禍を挟んだここ数年のProject im@sそのものではないか?と。
その軌跡をたどるために、まずは時計の針を巻き戻しましょう。戻る先は奇しくもシャニマスがサービス開始した2018年です。
2018.8.5:中村繪里子の涙
この日、幕張メッセにて765プロオールスターズ(以下AS)のプロデューサーミーティング「What is TOP!!!!!!!!!!!!!?」(Day2)が開催されました。
その日の終演前最後のキャスト挨拶で、天海春香役・中村繪里子さんが珍しく目を潤めながらこんなことを言っています。
この前後のASを取り巻く状況として、2015年の10周年合同以降ASの周年ライブがなくなって2016年はASの大型ライブイベントなし、2017年にプロミ、台湾公演、ハッチポッチフェスティバル(ミリオンスターズとの合同ライブ)、明けた2018年1月に4年ぶりのAS「単独」ライブである初星宴舞があり、このプロミのあとは2019年のバンナムフェス(1st)を除きしばらく大型ライブイベントが空くことになります(次のAS単独は2020年(の予定だったが実際は2年延期されて2022年)です)。
「後輩」達が増えシンデレラ、ミリオンとブランド単独ライブが開催されていく一方ASのイベント頻度が徐々に減っていく状況が言わせた一言なのではないか、と推測します。
(ツイッターに今の解釈をまとめてた当初はこの発言を記憶違いしていてアイマス自体を終わらせたくない旨の発言のように記憶していましたが実際は上記の通りです)
「ステージに立っていたのが過去になっていく不安」というのが今回のDay1で設定された状況と似ていると感じたのがこの考察のきっかけになりました。
いったん話を現在に戻しましょう。
2023.3.22:ご報告
日本中がWBCで沸いたこの日、アイマス界隈に衝撃のニュースが飛び込みます。坂上総合プロデューサーの退任発表です。
退任に当たっての挨拶の中で、アーケード版当初の思い出やこれからに向けての挨拶の他に、「本来は2020年の15周年を持って退任する予定だったこと」「コロナ禍の影響が落ち着くまで退任を延ばしたこと」を語っています。では、コロナ禍がなく2020年に予定通りシリーズ15周年施策が行われていたら、どんな形になっていたのだろうか、と想像をめぐらせてみます。
2020.X.X:「15周年」の先
コロナ禍前夜の2019年頃、アイマスでは2020年に迎える15周年に向けた様々な試みが告知されていました。ポップリンクスや15周年記念曲(なんどでも笑おう)もそのひとつですが、リアルイベントとして5ブランド合同の「プロデューサーミーティングツアー」が告知されていました。
また、アイマスシリーズ初の東京ドーム登場となるバンナムフェス(1st)で中村繪里子さんが「あの言葉(「ドームですよ!ドーム!」だと思われる)は(アイマスシリーズ単独のライブまで)とっておきます」という発言をしていることから、その時点で東京ドームで何らかの15周年記念イベント開催(おそらくはライブ)が内定していた可能性があります。(10周年の西武ドームでもう言ってるじゃないかというのは言いっこなし)5ブランドで全国を回って最終的に東京ドームでファイナルを迎えるツアー、というものを想定しましょう。おそらくその際のメインテーマは15周年記念曲として作られた「なんどでも笑おう」になると思われます。5ブランドのアイドルがハーモニーを奏でる素敵な曲だと思いますが、ただあの曲、映画のエンディングのような少し寂しい感じしません?
ところで、15周年当時、15周年を迎えたとしてその先の展開をどうするのか?という疑問や閉塞感のようなものはP界隈で散見されていたように思います。また初期アイマスにおいては「プロデュースを大成功させた上でラストライブの会場として選べる場所」として東京ドーム(を模した背景の「ドーム」)が選べるようになっている(AC版などでは一定期間のプロデュースを終えるとアイドルが必ず引退するシナリオになっていました)ため、特に古参P中心に「東京ドーム=最終目的地」というイメージの強い方も一定数います。そのことから「東京ドームでライブをしたあとはシリーズの終息に向かっていくのではないか」という感覚が助長された面もあるかと思います(この手の意見についてはMOIW2023前後にも見られたように思います)。
もしかしたら、シリーズ15周年の各種施策とスターリットシーズンから先、徐々にシリーズが縮小に向かうという可能性もあり得たのかもしれません。
2023.2.12:CRYST@LOUDと3.0VISION
実際には、コロナ禍により2020年はアイマスに限らずあらゆるライブイベントが軒並み中止、プロデューサーミーティングツアーも中止となり3年を経た2023年に5ブランド合同ライブであるMOIW2023が行われることとなります。それに合わせてテーマ曲「CRYST@LOUD」が新調されます。どちらかと言えば明るい曲調で、歌詞も新しい始まりを想起させる物になっていました。
また、この直前に「PROJECT IM@S 3.0 VISION」が発表され、MOIW2023の最後にこのライブが2nd Visionの節目でありこの先は3.0Visionに入ることが告知されました。
https://www.bandainamcoent.co.jp/corporate/press/top/single.html?q=xaXDQ6wFG
ここまでの3年間のアイマスシリーズにおいて、ライブイベントがなくなった時期もあり様々な試みが行われました。イラストコンテストなどの各種参加型企画やASテレビアニメ時代の「リアル765プロ企画」を進化させた各種コラボレーション、未来研スタジオなどのMR技術の進化など現実世界とのつながりを深める施策は大きな進歩があったように思います。またvα-livのベースとなる配信者・VTuber文化はここ数年で一気に定着していきました。こういった企画や時代背景が「CRE@TE POWER WITH YOU」を掲げる3.0 VISIONの基礎にあったことは想像に難くありません。
これら「PROJECT IM@S 3.0 VISION」がどういった結果となるかはこれから答えの出る話ですが、東京ドームライブを新たな出発点としてPROJECT IM@S の新たな形が提示され、新たな展開へと続く2日間となりました。
おわりに
以上、5年前(あるいはそれ以前)からのアイマスというコンテンツのフェードアウトへの不安、15周年を経て今年3.0 VISIONという形で公式から一定の答えが出されるまでの一連の流れをシャニマス5thライブ2日間の展開に重ねたという話でございました。
(5th終了当時はここまで書いてました)
結果的にはコロナという不可抗力で時間が与えられたという言い方も出来るのかもしれませんが、だからといって当然コロナ禍があって良かったなどという気は毛頭ありませんし、2020年の時点で今後の展開がある程度用意されていた可能性ももちろんあります(と言うかあってほしいです)。
ASをミリオンライブに出す選択をした(=ASに明確な終わりを定めなかった)時点で、はっきりしたラストがあるというよりはどこかでコンテンツの展開が減っていってフェードアウトしていくというのはアイマスシリーズが抱えている宿命かもしれません。それ自体は別に悪いことだとは思っていませんし、それぞれその間に別の何かを見つけていくんだろうなと思うのですが、今のところその時はもう少しだけ先であってほしいかな、と個人的には思います。
とりあえず今年はアニメがあって、AC版「アイドルマスターツアーズ」もあるということで、
これからもアイマスですよ、アイマス!
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