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【エッセイ】親の葛藤と子の成長


noteでは上の子に関する記事が多いのは、大事な人格形成期に否定ばかりして育ててしまったことへの懺悔の気持ちが大きいからだ。

息子が素直なおかげで、かなり明るくなり、自信を持てるようになってきているので、まだまだやり直せるとは思っているが。

下の子についても気になる方がいるかもしれない。下の子は驚くほど自己肯定感が強い子に育った。まさに夫の分身だと思う。

よく「親の接し方以外にも、その子の気質にもよる」と聞くが、まったくその通りだと思う。それに加え、上の子の時の反省から、私自身の接し方が否定せず肯定するようになったからなのか、こちらがおぉ…!と感動すらするほどの自信家である。

「俺ならできるから!」という素晴らしいマインドの持ち主で、たとえおねしょをしても、「おねしょはしていないんだけど、なんか布団が濡れていたんだよねぇ?」なんて言うのだ。それが「おねしょ」というものだよ、なんてこの自信満々の顔の前では言いづらささえ感じる。

その飄々とした姿が面白くて、どうかこのまま育ってほしいと願う。

もちろん、怒らなければならない局面もある。その時は上の子と同様に叱る。それでも下の子は気が強いからなのか、けろっと忘れる。そして、賢さも垣間見える。

まだ幼児であるのに、どうすれば自分の思うように事が運ぶのか、大人の様子をしっかり見ながら交渉してくる。

お菓子を買ってもらえなかったら、「さっき我慢したんだから、これは買ってくれるよね?」という圧が心なしかこの子の背後から聞こえてくる。欲しいおもちゃが値段を理由に買ってもらえないのであれば、「これは高いからダメだよねぇ?」と確認しながら、大人のOKラインを探るのだ。

他にも賢いエピソードがあるのだが、ここでは割愛する。

生まれながらに「兄」というライバルがいるからなのか、張り合うための努力を惜しまない。上の子の時には靴の履き方ひとつでも教えるのが大変だったのに、下の子は気がつけば履けていた。「見て!!履いたよ!」と2歳でお出かけ準備を完了させてアピールしてきたときには驚愕した。

上の子が大変だと下の子は楽だよ、と産後ケアの助産師さんに言われていたのだが、まさにその通りだった。人のやり方をよく見ている子らしく、こちらが教えようと思うころにはもう自分で身についていた。それに加えて、とても気配りができる子で、私が困っているとすぐに気がついて助けてくれる。

ただ、ものすごく気が強いので、へそを曲げると大変ではある。「やれるもんならやってみろ」という感じで、怒られても父親ですら睨み返す。下手したら手足が出てくる。それに対しては暴力はダメだと叱るが、肝の座り方がすごい。夫本人は否定しているが、元ヤンなので凄むとかなり怖い。それなのに負けじと睨み返す息子。血というものは恐ろしいものだ。

将来、手がかかるのは下の子かもしれないと少しヒヤヒヤするが、そんな子でも発達検査に引っかかり、春から療育に通っている。警戒心が強い子で、心理士さんの前でスムーズに名前を言えなかったことが大きな要因らしい(そんなものなのか?)。

3歳児に足し算引き算がわかるわけがないと思うが、検査は検査。数値は兄の方が良いが、育てている体感としては絶対に逆だと思う。

気持ちの切り替えに関しては、弟の方が潔く諦める。癇癪も少なく、気持ちの切り替えも上手い。椅子でじっとするのがせいぜい苦手なくらいで、集団での行動もできる。先生が付きっきりにならずとも製作をお手本通りにこなす。それなのに発達検査の結果が弟の方が悪いのは、母には謎だ。

まぁ、しかし、療育に通ったことで上の子は助けてほしい時にサインを出せるようになったので、弟も身につけられるといいなと習い事感覚で通わせている。

療育について悩んでいる親もいるかもしれないが、思ったより通っている子どもたちは多い。同じ保育園でもたくさんの子が通っている。昔より基準が厳しくなっただけではないかと個人的には思う。親として、将来躓かないようにするための力を身につけてもらうために通わせるのがいいのではないだろうか。

恐らく発達障害であっても、我が家では本人の意向を自分で判断できるようになるまでは、と夫婦で決めて、病院での診断はもらっていない。本当に「発達障害」であるならば、それに対して生きていけるように対策をして、日常に取り入れる。子どもたち自身で生きていけるようにするために。

本人が生きにくさを感じ、それに理由があり、知りたいと話すようになれば、しっかりとした発達検査をするつもりだ。

それぞれの家庭での方針があると思うので、私はそれでいいと思う。世知辛い世の中かもしれないが、生きにくさを抱えている人たちが生きやすくなっていく世の中にいつかはなってほしい、と子どもたちを見ていて常々思っている。

そして、核家族化によって孤独な母親や父親が増えたように思う。だからこそ、そういった人たちの孤独を救う手助けができたらいいのに、と願わざるを得ない。

辛い、苦しい。話を聞いてほしい。追い詰められそうなあなた。いつでもいい。私のページにその気持ちを聞かせてほしい。

貴方の味方はここにいるのだから____。

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