健康診断で死すの段

 昨日に健康診断を受けてきました。2年ぶりくらいの健康診断です。「健康診断」というものの健康診断が健康を犯すのです。
なぜなら、採血という名の注射があるからです。注射がこの世で1番レベルに嫌いなのでもう死ぬ思いでした。いや、その他にもたくさんあったので順番に説明していくことにします。

1.受付が分からない。
総合受付に相談しようも人がいなかったのです。病院に行くことに慣れていない、さらに始めて訪れた病院なのでよりわからないぞ、と困っていたら初診受付の方がなんとか対応してくれた。これでひとまずクリア。

2.言わなあかんかったのかな…?
受付の方に「健診科に進んでいただいてお待ちください。」と言われたので、 健診科に行き言われた通り座ってしばらく待っていました。「意外と多いなあ、地震の影響で病院に来る人が多いのかな。」と思いつつ時間が約1時間経過。10時スタートと言われていたのにもう11時だけどな、と思い意を決して受付の方に聞いてみた。
「10時からって聞いてたんですけど、大丈夫ですか…?」

その声を聞いて、「確認します!」とやや慌てて動き出すスタッフの方。そして、すぐ名前が呼ばれた。
え、、もしかして、最初にここに声を掛けないといけなかったのかな…でも、「待っててください」と言われたけどなと思い、健康診断へ向かう。

3.気遣い&死
身長体重を計測するべく、看護師さんが案内してくれる。しかし、明らかに急いでいる。身長体重を測るときに「あごをひいてください」や「ポケットに物入ってますか」と言われなかったのです。
この時点で察しました。これは声を掛けなかった僕のせいである、と。こうなると、申し訳なさパロメーターMAXです。
ウエストを測り、質問シートに記入。申し訳なさパロメーターがMAXなので質問シートにやや気を遣って記入する。本当は「この程度の頭痛なら書いといたほうがいいですか?」なんて聞きたかったのだがもうそんなことはできない状態です。なにも問題がない健康な体と記入したシートの出来上がり。しかし、心は折れ始めていたのです。

そして、「採血しますね。」というコール。
こんな序盤に来るとは心の準備していないぞ…と思い力の無い声で返事をする。
前回、健康診断受けたときは大嫌いにも関わらず、うまく採血できず2回も射されたのです。その日は動揺しまくって、普段ならしないようなミスを仕事で相次いで起こしました。それくらい精神的ショックが大きいのです。
ここまで急ぎ足でこなしていた看護師さんもさすがに僕の心情を悟ってくださったのか、「大丈夫ですか、寝てやりますか?」と言ってくれたがもうこちらはその提案を受け取る余裕はない。なぜなら、そうすることで手間と時間を取ってしまうことがわかっていたからです。
何回か、その問答が繰り返された後、「ああ、この優しい看護師さんの元で育つ子はきっと優しく育つだろうな」と思いながら採血。そして、死。
痛みと針が刺さり、血を抜かれているという感覚。それだけで死なのです。想像力が強すぎて、「うわーっと」なってしまうのです。おかげで医療ドラマも全部無理です。
なんとか終わって次へ案内された。
1日経った今日も痕がひどく残っている。
僕が吉澤嘉代子さんなら確実に「残ってる」と歌っているだろう。

4.遠くで僕を呼んでるみたい
次は心電図でした、あれはたぶん。
受付にはまた誰もいなかったので受付表だけ提出し、待つ。
すると、約5分後、「○○さん~」という僕の名前を呼ぶ声がどこかしら遠くから聞こえました。しかし、誰も姿は見せないので、勘違いかなと思い、また座って待つと1分後、また僕の名前を呼ぶ声が。
でも、どこから? と迷っているとやっと奥のほうから先生が登場。
おいおい、そんな遠くの部屋の中から呼んでも部屋の案内もされてないし、わからねえよと思い写真を撮られる。
この先生に崖で「ファイトー!」と言われても、聞こえないフリをして「一発!!」と絶対に返さないと誓った。

5.シールすみません&いま、操作中ですよね?
次は検尿でした。
もういままでのことで動揺していて説明文が頭に入ってこない。
なんとか済ませ棚に置くも「シール貼ってください」と言われました。
「ああ、すみません。」と返すと、「今回は貼っておきますので、次回は貼ってください。」とのこと。
「わかりました。」と答えるも、健康診断なんてそんな頻繁にしないだろ!と思い退室しました。どうも、スッキリしない。

続いて、聴力検査へ。
1回したときに、「聞こえている間はずっとボタン押してください」と言われたのですが、音を小さくするときに明らかに操作している。その際に音が消えている。「ここは!」とツッコミを入れたくなったけれど、それをすると突然、「ココア!」と叫ぶやばい人だろうと思われるので堪え耳を澄ました。
これが後の『耳をすませば』である。

6.この姿、スベってませんか?&コンピューターおばあちゃん
終盤の心臓の検査。
なにかわからない変な器具を胸のあたりに複数つけられる。これ、病院だからこうしてるけど、普通に風景として考えると滑稽じゃないですかと思い、さらにもうスベってだろうとさえ思った。千鳥 ノブさんなら「殺してくれぇ」と叫んでいたかもしれない。
医療器具って変な形してるのが多いと感じたので、水曜日のダウンタウンで「病院でどんなに変な器具をつけられても信じてしまう説」として検証してほしい。

最後は問診。
健診科の奥に通され、ラスボスを迎える気持ちでやや緊張していたがそこにいらっしゃったのは経験値豊富そうな女性のお医者様。
問診を無表情で進めるお医者様に対して「花粉症を少し」とだけ、なんとか伝えることができ、心臓の鼓動を確認してもらい全項目が終了。
あの終始、無表情だったことを考えるとあれこそがコンピューターおばあちゃんなのかもしれない…。(大失礼)

ここまで書くのに健康診断より時間が掛かった。身体的なことはともかく、精神面では健康を損なった気がした健康診断でした。

そうそう、syrup16gの『HELL-SEE』ってアルバムは傑作だと思うんですよね。最後のパレードは泣いちゃうんです。自分の葬式で流してくれと思う1曲です。


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