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母の髪を花の香りに

先日やっと時間ができて、実家に行ってきました。こちらの用事が多かったことと体調不良もあって二週間近く空いてしまいました。

母は左側の動きに少し不自由で、髪を洗うことができません。父が洗うこともあるようなのですが、今回はずいぶん汚れていたので私がやってみました。

洗面台はとても小さくてシャワーもありません。浴室は一段下がってタイル張りになっています。更衣室で母に仰向けに寝てもらいました。浴室の入り口に頭を乗せて、床まで数cmすうセンチの空間を利用して洗いました。

母は小柄で、頭も小さめです。洗いながら、最後にこどもの髪を洗ったのはいつだったか考えていました。8才か9才か、その頃のこどもと今の母の頭は、あまり変わらない大きさのように感じました。

パーマのかかった茶色く染められた髪。根元は白髪が少し見えていて、頭皮もよく見えるからよく洗えて、すぐにシャンプーの香りになりました。


(いつか、こうして湯灌ゆかんを)

思考をそこでめました。私の悪い癖です。だれかれかまわず、永い眠りに就いたときの顔を想像してしまいます。


母は要介護1と認定されました。ヘルパーさんの日を増やして、洗髪や食事の支度をお願いしようとおもいます。


花のの母の髪の毛あらうときいつかこうして湯灌ゆかんすること

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