日本語じゃ人を救えない。

心臓を共有した気になっていた。
同じ日本語に感動して泣いた。
きみが好きだった臆病者はまだ生きているのに
君は死んでしまった。
優しい一撃は足りなかったのかな。
日本語じゃ人を
救えない。

街の灯りが全て消えた午前3時
コンビニの入店音に僕は、取り残された。
消耗品で満足できる僕に攫われて
寄っていく安っぽい女になったみたいだ

ビニール袋に詰められたプラスチックとカンだけが部屋を牛耳っていて
唯一の聖域・ｵﾌﾄﾝ
真っ赤に染め上げて
一人で生きてくって決めたから

君には、ママがいて
私が世界に振りまくしかない愛を
自分のものだけにできるというのに

思っても無い言葉だったとしてもいい
言えない言葉だったとしてもいい
一緒に叫んだじゃないか
そうしてたくさん泣いたじゃないか
生きるのは最高だ

僕が書く詩よりもよっぽど分かりやすく美しい日本語はこの世には沢山あるというのに
君は死んでしまった。