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【読書記録】タネの未来

こんにちは、appyです🌿

今日読んだのはこの本。

中学三年生で固定種タネの流通をする会社を立ち上げ、高校生の時にこの本を書いたそうです。

それだけ聞くとスーパー中学生という印象を受けてしまいそうですが…
いざ本を読んでみると、良い意味でそのイメージが払拭されます。

すごく自然体で、消えてしまうかもしれない種を大切にしたいという想いがまっすぐに伝わる本でした。

一方で、タネに関することは調べ尽くすという姿勢は素晴らしくて。子供の頃から古書店や専門書店を巡っては、タネに関する書籍を読み漁っていたそうです。

好きなことにまっしぐらな彼を、温かく見守りサポートするご両親の姿勢も本から伝わってきて、本当に素敵だなと感じました。

実はこの本の前に、『「いまどき部下」を動かす39のしかけ』という本も興味本位で読んでいて。

いまどきの若い人は、
超安定思考
嫌なことがあったらすぐやめる
ディープな人付き合いが苦手

などなど、若者の良くないイメージがなんとなく出来上がっていたのですが。笑

「タネの未来」を読んで、今の若者素敵やん!と思い直せたことは一番良かったことかもしれません。

団塊の世代からしばらくは、若者はハングリー精神が何より大事という風潮がありますが…
その子供世代である私達は、そのハングリー精神が足りないと嘆かれていた世代じゃないかと勝手に思っています。笑

ハングリー精神はないけど、旧態依然な学校制度で競争を強いられて、真面目に勉強し優等生だった私。
納得いかないことも、学校が間違っているはずないしと自分に言い聞かせ、「べき思考」がクセになっていました。
子供ができて仕事を辞めて「何にもない自分」になり、その後子供の成長とともに、べき思考の呪縛が徐々に解けてきたと感じています。

だからこそ、子供たちには最初からのびのびと好きなことをしてほしい。競争ではなく、自分らしさを軸に伸びてほしい。

そう感じている親が私と同世代には結構いるのではないかなと思っています。

そんな親を持つ子供たち。
好奇心を押さえつけたりせず、好きなことを親がとことんサポートできれば、宙くんのようなまっすぐ伸びやかな子が育つのかなと思いました。

逆に、好奇心を潰してしまっては、「つらくても嫌でもがんばる」というエンジンを持っていない子供達は伸び悩むし、上の世代の方々から見るともどかしくなるのでしょうね。

…我が家にも息子が2人いるので、ついつい子育て目線で読んでしまいました。

種に関しては、私は野口勲さんの『タネが危ない』で初めて固定種というものを知り、タネにまつわる様々な問題に意識を向けるきっかけとなりました。
その後、『モンサント』など遺伝子組み換え種子に関する本など読みましたが、知れば知るほど怖くなるタネの世界。

宙くんのように若いうちからタネ問題に目を向け発信することができるのは本当に素晴らしいし、それによってタネ問題に関心を持つ人が増えたら良いですよね。

固定種、F1種などについても、平易な表現でわかりやすく書いてあるので、これから畑を始めたい方にもぜひ読んで頂きたいです。

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