(雑文)​web小説についての一考察​ =メディア論=

=以下の文章書いたの2007年頃ですが・・基本、状況変わ
ってないと思います。ハデにタグを使った小説?を書きた
いなあ・・。=

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今回の内容は常々拙者が考えていた事でWEBにおける文章、
とりわけ小説についての考察です。
(拙者も小説と称してSTORY物をのっけてますが・・。
そちらも読んでね。)

もちろん、まだ研究中の分野につきこの文章、随時変更の
可能性あり。


web小説についての一考察

故竹村健一氏によると、新聞とラジオ、そしてテレビを比較してみると、新聞よりラジオ、ラジオよりテレビの方がより「カジュアル」なメディアなのだそうです。
この場合の カジュアル とは気軽な、格式ばっていない文化といった程度の意味と思われます。
逆に言えば、新聞が最もフォーマル=権威のあり格式ばっている存在=という事になります。

よく、TV番組は下品な娯楽番組が多い、TVは信用ならない(たとえばやらせ番組の存在やそもそもニュースソースとして新聞より信頼度が低い)、これはTVが比較的新しいメディアだから成熟していないためである=だからくだらない内容が多い=という議論があります。が、それは間違っています。

スポンサーが必要なTV番組が、読者の購読費で運営される新聞と同様の情報発信の仕方をするなど無理な話です。
(もっとも新聞も広告載せてますが(笑))
元から収益構造が違う上に、文字→音→映像と扱う情報も多くなっています。先の三者が、そもそも カジュアルな方向への発展の度合いが違う性格の異なるメディアである、と考えればTVが新聞より内容が軽い、くだらない、等々の議論はそもそもナンセンスです。
つまり、新聞(フォーマル)→ラジオ→テレビ(カジュアル)というように扱う情報が多くなるほど、よりメディアはカジュアルになっていく……と考えられるのです。

要するに三者の特性を理解して、使い分ければよいのです。

さて、上記はインターネットが普及する前のお話でした。

拙者が考えるに、ワールド・ワイド・ウエブ(インターネットのことね)は新聞、ラジオ、TVに続く第4のメディア・・そして4者の中で最高にカジュ
アルな存在なのです。
(なにしろWEBにおける情報はTVよりさらに軽い、責任がない、信用できない(笑)、そのかわり手軽に読める、情報量が多い、しかも今度は自分で情報発信できる!)

したがって、そこに載せる文章もメディアの性格を生かして?
考えるべきなのです。

さて、現在、WEBで小説が多数公開されています。中には文章が大変うまい方の大作もあります。
が、はっきり言って、おもしろいWEB小説・・ってのは少ない気がします。
(プロが書いてる有料のWEB小説ってありますね。あれならおもしろいのかなあ?)

また、ぎちぎちに文字を埋めたWEB小説を読もうとすると、1ページ(というか1画面)も読むと目がちかちかして読む気力がなくなってしまいます。

これはwebの特性を考えないで、同じ文章だからということで一般の雑誌や本に書いている感覚で何の工夫もなく書かれているからではないでしょうか?
(もっとも、大作を書いていらっしゃる方はのちのち本として出版するつもりかもしれません。そのような場合、WEBに書いているなんて意識しないでしょうが・・。)

そこでWEBで小説を書く事を考えてみましょう。

WEBの特性を生かせば、より カジュアル な内容の方が適していると思われます。

正直言って、WEBで重々しい私小説のような物を書いても、あまりうけないでしょう。
(ドキュメントなら別ですが、拙者はカタイ小説が読みたいならば本を買います。)
もっとカジュアルな内容……ライトノベルのような娯楽性の高いジャンルが最も合いそうです。

そして、ストーリー展開が遅くてはいけません。webで1000文字も淡々と情景描写をやられたら誰も読まないでしょう。

文体としては口語に近いほうがよさそうです。

また、せっかくタグが使える……と言うことは文字表現が増えるということです。
WEBでのみ完結する小説ならば活用しない手はないと思うのです。

上記がすべてではありませんが、拙者の考えではWEBで小説を書くということは既存のメディアである雑誌や本に書くのとは違ったアプローチも必要と思うのです。

今、WEBに公開されている小説の多くはその視点が足りない、したがってつまらない、読みにくい・・のではないでしょうか?



(了)

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