(詩) 1000Umbrellas
化学工場の用水路を辿る
冒険家たち
ジャンボタニシの朱い卵を目印に
芒(すすき)の波が途切れた所で
夢は敷地内へと吸い込まれた
金網の向こうは機械の世界
金網の向こうは大人の世界
ルンバみたいにペッタンコになれたら
はいれるのにな
ちがうよおおきくなるんだよ
おおきくなって中年になるんだよ
中年になってえらくなって
ふんぞりかえっていれてもらうんだよ
じゃあいっぱいたべておおきくなったら
中年になれるの?
いっぱいたべてはらがふくれたら
中年になれるよ
とうにょうにもなるよ
お腹が空いたら帰りなさい
まもなく辺りを千の雨が襲う
蝶花の傘を持たぬふたりを
無慈悲に攫う千の雨が降り注ぐ
「1000Umbrellas」 XTC
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