【海外/副業】Fiverrで翻訳作業をしたら詐欺に遭いかけた話
チェコにいる間、日本語教師の仕事をしています。
駆け出しフリーランスなので、より多くの授業を持ちたい。経験を積みたい。ということで、アメリカの「Fiverr」というフリーランス用プラットフォームに登録しました。このFiverrを通して詐欺に遭いかけたので、似たような方が今後出てこないようにnoteに経験談を記します。
※決してFiverrが悪いわけではないです。念の為。
そもそもFiverrってなに?
Fiverrは日本でいうココナラのようなもので、
フリーランス(個人)と企業を結ぶプラットフォームです。
自分のできる仕事ベースでプロジェクトを設定できます。
例えば、私の場合は「日本語教師」と「英→日翻訳」をgig(仕事)として設定し、仕事依頼を待ちました。他にもデザイナーやプログラマーなど様々な仕事をgigとして登録することができます。
翻訳の依頼が殺到。
翻訳のgigを登録した途端、DMでの依頼が殺到しました。
ただ、依頼はどれもメールかテレグラム(LINEやWhatsAppみたいなもの)でのやり取りを希望するばかり。
本来であれば安全のためにFiverrを通して支払いまで完結するような仕組みなので、そういった依頼はすぐにFiverr運営側に削除されます。
一件だけブロックされずに連絡が取れたのが、
「Lion Bridge」という翻訳企業からの依頼。調べてみたら本当に存在していました。
社名も出してるし、30ページ30万円とかなり給料が弾んだので、
とにかく怪しいけれど一度騙されてみることにしました。
もし、給料をもらえなくても、
こちらのお金とか個人情報を取られなければ、損にはならないかなと。
英語の勉強にもなるし、やってみる事にしました。
ちなみに、なぜこんなに給料がいいのかと聞いたところ、
納品まで3日という特急料金だから、とのこと。
まぁ、代理店にいた時も、特急料金払ってでも納品してくれるなら、
数十万単位ならすぐ発注してたし、ありえない話じゃないかなと、
0.1mmの期待と緊張感を持って翻訳業務に取り掛かりました。
いざ、翻訳文書を提出!
PDF30枚にわたる論文の翻訳だったので、専門用語も多く一苦労。
Wordで体裁を整えたりして、指定された提出リミットギリギリ滑り込みました。提出先にメールしても返事がないので最初にFiverrで連絡をとってきた担当に一報を入れると、すぐにマネージャーと言われる人から連絡が来ました。
「確認チームがチェックするから、少し待って」と。
これで連絡が来なかったら、タダ働きというだけで割り切って
さっと全員ブロックしようと思っていました。
ちなみに、違う担当者からも同じ翻訳元の文書を依頼されていたので、
同じドキュメントを違う企業にも提出しました。
(これに関しては詐欺やるならもっと綿密にやれよと思ってしまった)
謎の口座作成とデポジット支払いの要求
まずは一つ目の提出先。早速こんなメールが来ました。
「あなたの翻訳は素晴らしいわ!お給料を払いたいから以下の銀行に口座を作って!」
リンクを調べてみたら、サイトに銀行の情報が載ってたものの、
サイトの作りが甘すぎて、即席で作ったLP感がすごい。(詐欺臭プンプン)
少しビビりながらも、ぜーんぶ嘘の個人情報で口座を作成。
しばらくすると、嘘だらけの即席口座にすぐに16万円が振り込まれました。
うそ?本当に払われるの?正確な情報入れとけばよかった!
と、一瞬思ってしまいます。笑
すると、担当者から、
「あなたの現地のお金で引き出してね」
「分からないことがあったら聞いてね」
ご丁寧にどうも。
早速引き出してみようかと思ったところ、私の口座は”inactive”状態。
アクティベートしないとお金が引き出せないという状況でした。
はいはい、出たよ。
担当者に「私のアカウントをアクティベートして?」と依頼したところ、
デポジットの要求が。「XXX円を払えば、すぐに給料を支払いますよ」
・・・怪しすぎる!!!
ので、しばらく無視。
朝起きたら10件ほど、「お金引き出せた?」という趣旨のメールが。
そんなに引き出して欲しいんかい、もっと上手くやれよ。
こちらの提出先は、このような感じで終わりました。
もちろんデポジットは払わず。タダ働きをして終わりました。
逆ギレする詐欺師
次は2件目の提出先。
同じように翻訳ドキュメントを提出したところ、こちらは監査チームがいるとのこと。組織立ってる風に見せてご立派な会社ですと思わせる演出なのかな?
提出後、1日後くらいに、翻訳内容確認のメールと、振り込み明細、それに付随した詳細の文書が送られてきました。citibankのロゴ付きで。
まずこのPDFが怪しかったので、Acrobatで読み込んだところ、
切り貼りして作られた形跡がすごい。
citi bankロゴが曲がってるし。こっちも黒か〜。
文書内には、「あなたの翻訳は素晴らしい。これからも継続的に支払いをするために、あなたの情報を社内データに登録したい。今回の仕事に対する支払いは途中で、以下の情報の提出が完了したら振り込みます」とのこと。
思いっきり個人情報と、こちらもまたデポジットの要求。どす黒い。
詳細はPayment managerに聞いて、と書いてあったので、早速WhatsAppで連絡してみました。
で、ブロックされて終了w
2件目の方は担当者の気性が荒く、ものすごく腹立ってしまったけれど、
こうやってデポジットと個人情報を取り立てる詐欺師がわんさかいるんだなと勉強になりました。
詐欺師たちはお金のためならなんでもする
ここからは個人的な推測ですが、
この一連の詐欺プロジェクトは縦割りで進んでいると思います。
・フリーランスに連絡を取る人(自覚無しでやってる可能性あり)
・プロジェクトマネージャー(完全に黒)
・翻訳業務をチェックする人(本当にはいないかも)
・支払い担当(自覚無しでやってる可能性あり)
縦割りにすることで、都合が悪くなった時はブロックし、
コアメンバーにフリーランスが関わらないような設計にしていると思います。
Lion Bridgeなどの企業の名前を使って暗躍する悪者たち。
まともに働いてる人たちに謝ってくれ。
これ以上被害者が生まれないように
ここまで書いたけれど、特に、私個人としての損害はありません。
失ったのは翻訳と支払い要求に使った時間だけ。
それなりに翻訳も専門用語だらけで大変だったし、丸2日かかったし、
体裁も整えて細かくチェックして提出した分、
腹は立ったけど、いい社会勉強になったなと思いました。
そして、同じように時間を無駄しにしたり、
ましてや詐欺に遭う人が生まれないように、
この経験をnoteに収めさせていただきました。
そして何より、Fiverrの利用規約に則り、
プラットフォーム外のやり取りはしないこと!
人の時間とお金を奪う詐欺師たち、許さないからね!
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?