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【受賞者インタビュー】アイデア部門のエントリーから受賞まで

今年もアイデア部門エントリー中のアプリ甲子園2023!

「アプリ甲子園」が気になるけれど、「アプリ開発はハードルが高いなぁ」と思っている人も多いのでは? そんなあなたでも参加できるのが「アイデア部門」。テクノロジーを活用して企業の課題を解決する“アイデア”を競うこのユニークなコンテストには、昨年もたくさんの応募作品が寄せられました。
今回は「アプリ甲子園2022」のアイデア部門で、【GMOアドパートナース賞】を受賞したゆりえさん&はるかさん(ともに高校2年生)に、エントリーから受賞、その後の環境の変化について、詳しく聞いてみました!

【Profile】
ゆりえさん
高校2年生。中学1年次からライフイズテックのキャンプに通い、iPhoneアプリなどの開発を経験。「アプリ甲子園」の開発部門に出場するのが次の目標。

はるかさん
高校2年生。「アプリ甲子園」のアイデア部門出場後、Androidのアプリ開発にも挑戦中! 最近は3DCGアニメーション制作も手がけている。

もともとアイデアを考えるのが大好きだった

もともと高校の同級生だったゆりえさん&はるかさん。「アプリ甲子園2022」から新設されたアイデア部門に応募したきっかけは何だったのでしょう?

ゆりえ:私は中学生の頃からライフイズテックのスクールに通っていて、「アプリ甲子園」の開発部門のことは知っていたんです。iPhone用のアプリ開発を習っていたので、開発部門に応募しようかな〜と思っていたところに、アイデア部門が新設されたのを知って……。もともと新しいことを考えたり、アイデアを形にしたりすることが大好きだったので、どうせならこっちに応募しようと考えました。最初はひとりで応募するつもりでしたが、「もしかして興味あるかな?」と思って、同級生のはるかに声をかけたら、「一緒に出そう!」ということになって、ペアで参加することにしたんだよね?
はるか:そうそう。私はアプリ開発はもちろん、コンテストとかにも応募したこともなかったのですが、アイデアを考えるのは大好きだったので、いい経験になるかも!と思って、参加を決めました。

アイデアを考えたり、形にしたりするのが大好きというふたり。クリエイティビティに目覚めた原体験はあったのでしょうか?

ゆりえ:私は中学1年生のときに初めて参加したライフイズテックの夏キャンプですね。テキスト通りにプログラムを組んで、計算機のアプリをつくったのですが、それがとにかく楽しくてハマりました。
はるか:私はアイデアを形にした経験とかはないですね……。ただ、昔から考えることが好きで、小学生の頃はオリジナルの小説とか書いてました(笑)。

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先生や家族に「働く女性」の課題をヒアリング

アイデア部門では、企業から提出された課題を解決するアプリ企画を考えて、その内容を競います。エントリーを決意したゆりえさん&はるかさん。その後は、高校の授業を終えて帰宅した後に、電話やチャットアプリでアイデアを出し合ったのだとか。

ゆりえ:GMOアドパートナーズさんの課題が、「ファッションやメイク、グルメやおでかけなど、日々のちょっとした課題を解決できるアプリのアイデア」だったんです。ターゲットは「働く女性」ということで、通っている高校の先生に、ショッピングで困っていることはないかヒアリングをしましたね。
はるか:先生が意外とリアルな「働く女性」の意見をくれて、面白かったです。
ゆりえ:私たちが応募した作品は、「ルームフレグランスをARカメラを用いて部屋に置きながら買うことができるオンラインショッピングアプリ」のアイデアだったんです。アプリの名前は「ARF(アーフ)」。ARとFragranceをかけています。
はるか:もともとARを使いたいね〜という話をしてて……。それを「働く女性」が使うのって、どんなときだろうって考えたときに、「インテリア」とか「メイク」とかのキーワードが出てきたんだよね。
ゆりえ:そこから「働く女性」が、オンラインショッピングで何かを買うときに困る“あるある”を先生とか家族とかに聞いてたときに、ふと「ルームフレグランス」というキーワードが降りてきたんです。
はるか:私たちも「匂い」も好きだし、「インテリア」も興味あるから、「これいいじゃん!」ってね!

「働く女性」は日々忙しい。自然とオンラインショッピングを利用する機会が増える。そのときに困ることって何だろう? そこで挙がったのが目に見えない「匂い」をオンラインで買わなければいけないという課題でした。

はるか:購入したルームフレグランスを置いたときに、部屋の大きさに対して匂いが強いか弱いかがわからない。あとは、インテリアとして、部屋にフィットするかどうかもわかりませんよね。そこで、これをテクノロジーで解決する方法を考えました。
ゆりえ:まず、アプリを使って、ルームフレグランスを置く部屋の大きさや家具の配置などを把握する必要があります。そこで、自動運転車などにも搭載されているLiDAR(※)センサーを使って、部屋全体を3Dスキャンして、アプリに取り込む設計にしました。
はるか:そこにAR機能を追加して、ルームフレグランスを部屋に置いたらどうなるかをアプリ上で視覚的に試せるようにしたいと考えました。インテリアとしてどんな感じになるか、また部屋の大きさに対して、匂いの強さはどうかなどを予測して表示させる機能を付与する計画です。
ゆりえ:もちろん、気に入った商品をアプリ内で購入できる機能も付けないといけません。こんなことを夜中まで電話で話しながら、アイデアを詰めていきましたね。
(注釈)
※LiDAR:Light Detection and Rangingの略。レーザー光を使って、対象物の距離や形状を認識する技術。

100回以上撮り直して、プレゼン動画を完成

アプリの企画がかたまったら、次はプレゼン動画の撮影。「アプリ甲子園」のアイデア部門では、提出したアイデアをPRするプレゼン動画を一緒に送ることができます。ふたりは地元の図書館にある「グループ学習室」に籠もって、100回以上撮り直しながら、プレゼン動画を完成させたといいます。

はるか:まずは私が台本を書いて、朝から晩までリアルに100回以上、プレゼンの練習を繰り返したと思います。プレゼン動画を撮っていたら、アプリ企画の提出資料のほうに足りないところが見つかって、修正を加えたりしましたね。
ゆりえ:制限時間は2分以内だったのですが、最初は4分くらいあって……そこから内容を削っていくのが大変だった。こういうプレゼンをずっと繰り返す大学生とか社会人って、大変だなぁとか考えちゃいました。

苦労して完成したアプリのアイデア資料とプレゼン動画を9月初旬に提出したふたりは、10月上旬の結果連絡を待つことに。発表当日は、アプリ甲子園のWebサイトを画面共有しながら、息を呑むふたり。そして、運命の瞬間が訪れます。

ゆりえ:受賞した瞬間は、電話をつないでいて、ふたりで泣きましたね。忘れられないです。私たちのアイデアが企業に評価してもらえたんだ!って。
はるか:家族もみんな喜んでくれて、忘れられない思い出になりました。高校1年生の夏休みは、ほとんどずっとアプリのアイデアを考えてたんで(笑)。

自分たちの手でアプリを実現しようと決意した

受賞したふたりを待っていたのは、「アプリ甲子園2022」の決勝大会。開発部門の優勝者を決めるイベント会場で、アイデア部門受賞者の表彰式が行われました。壇上でGMOアドパートナーズ株式会社の社員から表彰されたふたりは、会場でさまざまな質問やフィードバックを受けました。

ゆりえ:決勝大会の会場では、司会をしていたQuizKnockの須貝駿貴さんやFalconさんからアドバイスをもらうことができました。それを聞いて、「ARF」を自分の手でアプリ化しようと決意しましたね。
はるか:私は開発部門に出場していた同世代の皆さんのプレゼンがすごすぎて、「こういう世界もあるんだ!」って感動しました。そこで、すごいなぁと思う一方、自分でもやってみたいなって強く思うようになりました。
ゆりえ:私は中学1年からライフイズテックのキャンプやスクールに参加していたので、開発部門のファイナリストには、顔だけ知ってる子も多かったんです。なので、初めて話しかけて、アプリのこととか聞けたのはよかったです。実は私も密かに開発部門にエントリーしてて、2次予選で落ちてたんですよ。それもあって、「来年は私もファイナリストになるぞ!」って気合いが入りました。あとは、みんな自分のアプリをポジティブにアピールしてて、その姿がかっこいいなって純粋に思いましたね。
はるか:私は授賞式の後の懇親会で、企業の人と話したのも忘れられません。大人に褒めてもらえて、モチベーションが上がりました。

アイデア部門の企業賞受賞の副賞として、ライフイズテックのスクールに半年間通う権利をゲットしたはるかさんは、その後、アプリ開発のスキルもメキメキ上達。今やAndroid向けのアプリを開発できるようになったといいます。一方、もともとiPhone向けアプリの開発を習っていたゆりえさんのほうは、iOSのプログラミング言語であるSWIFTの知識をさらに深め、「ARF」のアプリ化を自ら進めています。「アプリ甲子園」をきっかけに、ふたりの未来は大きく広がっています。


【アプリ甲子園2023 エントリー受付中!】

中高生向けアプリ・Webサービス開発コンテスト。アプリやWebサービスで競う開発部門と企画・提案で競うアイデア部門の2部門で募集!

<エントリー締め切り>
アイデア部門:9月25日(月)


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