シルクロード・ハイウェイ・スター/紅坂紫
最近は暑い。
今日は夏至だったらしいけれど、
毎年夏になる度に、こんなに暑かったっけ?
ってお定まりの文句を並べてしまう。
日本人の私たちは、
世界的な大会であるオリンピックが、
世界戦争をしているようなこの状況の中でも開催されることにさえ興味は薄く、あぁ、やっぱりかと希薄な絶望を募らせる。
若者に出会うことは少ないし、
右も左も厳しい顔をした乾涸びたような老人ばかり。
シルクロードのあった場所はきっと違ったし、きっと違うまま、舞台はシルクロードの記憶を持った未来。
少し不思議で、夕暮れ、部活帰りのキンと冷えたサイダーのようなお話だった。
今日ずっと見てたGTOのドゥンドゥドゥドゥーんドュンドュドュドュドゥーンと、大きなバイクのエンジン音が耳にこだまする。
どんなに閉じ込めても閉じ込めても、
抑えきれないものがあって、
それはきっと一生大切な思い出になる。
シルクロードへ出かけてみたいな。
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