AmazonがiRobotを買収!

AmazonがiRobotを総額2,200億円で買収する旨、発表がありました!
興味本位で、iRobotを調べてみました。

Amazon、「ルンバ」のアイロボット買収 2200億円
米インターネット通販最大手のアマゾン・ドット・コムは5日、ロボット掃除機「ルンバ」の米アイロボットを買収すると発表した。買収額は負債を含めて約17億ドル(約2200億円)。アマゾンは買収により、自社の家電事業の拡充を目指す。

出展:日本経済新聞

業績

公表IRによれば、iRobotの直近の業績は以下の通りでした。
直近決算では、

  • 売上高:USドルベース 1,564 百万ドル(2022/1月の為替レート 115円で考えると、日本円では約1,800億円)

  • 営業損失:USドルベース ▲1 百万ドル(2022/1月の為替レート 115円で考えると、日本円では約▲1億円)

とのことでした。
どうやらこの期は、販売費用・研究開発費用が増加し、営業赤字に転落したようです。
経常的には、過去実績踏まえ営業利益率 10%程度稼ぐ力があるとすれば、実体的な営業利益はUSドルベース 156百万ドル(2022/1月の為替レート 115円で考えると、日本円では約180億円)とみるべきでしょうか。

出展:https://investor.irobot.com/financial-information/annual-reports

次にバランスシートを見ると、

  • 現預金:USドルベースで 210百万ドル(2022/1月の為替レート 115円で考えると、日本円では約232億円)

  • 有利子負債:たぶんゼロ? (リース負債があるようですが、有利子負債はないように見えます)

  • 自己資本率:65.2%

表面上の数字だけですが、なかなかの優良企業ですね。若干キャッシュポジション(現預金水準)が低い?

体制面

iRobotを調べていて驚いたのは、体制面でした。
さすが米国企業と呼ぶべきか、取締役会の半数 (4/8) が女性が占めておりました。
女性も交えた多様な視点が、iRobotのユニークな製品を生み出しているといえますね。

気になる役員報酬は、代表 (CEO) のColin Angle氏でUSドルベース 850,000 (足元レート 130円で考えると、 1 億 1 千万円) でした。この規模の企業としては、妥当な水準でしょうか。

出展:https://investor.irobot.com/financial-information/annual-reports

雑感

今回、Amazonは全額現金で2,200億円での買収を発表しております(お金持ち!)。
現預金232億円を考慮すれば、実質的な企業価値は2,000億円当たりでしょうか。営業利益、減価償却を踏まえれば、10年弱で回収できる水準にあり、Alexa等の既存事業とのシナジーを発揮することでより回収を早めることが出来そうですね。
充実した取締役会メンバー (ボードメンバー) を残すのかどうかわかりませんが、上手くシナジーを出して、引き続き面白い商品を世の中に出してほしいですね!

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