毒親のもとを離れて大変だったこと
いつも読んでいただきありがとうございます。
バタバタして更新が遅くなりましたが、今日はふと思いついたので「毒親のもとを離れて大変だったこと」について書いてみようと思います。
ちなみに、前にもお知らせしたとおり、「毒親との関わり方」シリーズは23話にていったん完結しています。誕生~毒親と絶縁~現在までのことはそちらに書いていますので、なぜ毒親のもとを離れるに至ったか、ご興味あればご覧ください。
思い出してみれば、18歳で逃げるように家を飛び出して、最初に困ったのは「携帯の契約」でした。
今はどうか分かりませんが、当時は未成年の場合は親の同意書が必要だったので、二度と連絡する気のなかった親に嫌々電話をかけて、同意書をファックスで送ってもらいました。
次に困ったのが、社員旅行で海外に行くための「パスポート作成」のとき。これも未成年だったんですが、「本籍地」が分からない。これも嫌々電話をかけて聞きましたっけ。
会社の寮から出て、はじめての一人暮らしのとき(25歳)も、当時はまだ保証会社なんてメジャーでない時代だったので、必ず身内の保証人が必要で、この時も郵送で書類をやり取りして保証人になってもらいました。
で、これまでの中で、一番困ったことは何?と言われたら、「家を出る18歳までのことを確認しようがない」ことなんですよね。
家を飛び出すときに、私にとって命と同等と言ってもいいくらいの高校時代の思い出のもの(アルバムとか文集とか写真とか)だけは、命からがら(笑)持って出たんですが、
誕生~中学生までのものは、たまたま紛れ込んでいた中学時代の写真1枚以外全くなかった。何度、「やっちまった…数枚だけでもなんで持って出てこなかった…」と思ったことでしょう。。
まあ、家を飛び出した当時は、自分のルーツを振り返るだなんて考えもしなかったし、それどころか数年したら死のうと思ってたくらいだったので、そんなところまで思いが及ばなかったのも当然と言えばそうなんですが。
人間って、人生の節目などのタイミングで、「自分のルーツ」を確認したくなったりするもんだと思うんですよね。
一番最近思ったのは「結婚」のとき。彼の実家を訪ねたときに、彼の小さいころの写真を見てなんとも温かい気持ちになって、
ああ、私もせめて、よくここまで生きてきた!と自分を褒めながら、誕生~今までの写真を辿りたかったーー、と、つくづく思いました。披露宴なんかでスライドで流したりするような、ああいうやつです。
もちろん人によると思いますが、自分の人生をしっかり受け止めて生きていこうと思うとき、この「ルーツを辿れないこと」はけっこうダメージでかいです。
生まれたときからずっと頑張って生きてきたはずなのに、頭に残るわずかな記憶しかなく、何を見ることも聞くこともできないので、18までのことがあったのかないのか、空想の世界のような感じになってしまいます。
あと、これも最近ですが、HSPについて調べたり、その気質と向き合っていく過程で本を読んだりすると、「小さいときはどんな子供でしたか」とか、「小さいころのことをご両親に聞いてみてください」なんて項目があったりするんですよね。
聞けないし~調べられないし~分からない。。
これもけっこうモヤモヤします。自分ではこんな子供だったろうと思っていても、聞けば意外な事実が出てくる、なんてこともあるあるだと思うんですよね。何かヒントが隠れてたり。
20歳過ぎれば、現実の生活する上での手続きなんかで困るようなことはそんなにはないと思いますが、「自分」というものに向き合うとき、ああ、人生って、どこが抜けても語れないんだなあ、と、つくづく実感する今日この頃です。
ま、そんなモヤモヤも私という人生の一部として、生きていくしかありません。
18で家を出たことは、大変なんて一言ではとても片付けられないくらい大変だったし苦しみの連続でしたが、家を出たことを「後悔」したことはただの一度もありません。
親の思想に従って、家にいた方が確実に楽な人生を送れたことは間違いありません。それでも、自分の頭で考えて、自分で自分の生きる道を選べたことは、私の誇りです。
まあ、親と絶縁するなんてとても簡単にすすめられることじゃありませんが、これもよく言われることで、たとえ行動して失敗したとしても「やった後悔」をすることはほぼありません。「やらなかった後悔」のほうが、ずっとずっと人生の中では大きいのです。それを身を持って実感しています。
読んでいただいている方の人生が、挑戦と希望あふれる素晴らしいものになりますように。もちろん、私もですが。
今日もお読みいただきありがとうございました。
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