記事一覧
「リキッド消費」まとめメモ
バウマンの「リキッド・モダニティ」
リキッド消費の概念は、バウマンの提示したリキッド・モダニティの概念を下敷きにしている。
我々は、前期近代(固定的近代・ソリッドモダニティ)の硬直性を、自由の徹底により乗り越えた。しかし、後期近代(液体的近代・リキッド・モダニティ)においては、自由に伴う流動性により、不安定性や不確実性がもたらされ、解決困難な問題に直面することとなった。これが、バウマンの論の概要
稲田豊史『映画を早送りで観る人たち』まとめメモ
映画を早送りで観る現象の増加。その背景として以下の3つがあげられる。
① 作品数が多すぎること
話題についていくために観るべき作品が多すぎるため、時短で解決しようとしている。SNSやLINEにより他者と常時接続することを余儀なくされる状況の中でグループの輪を保つため、多数の作品を観て話題についていくことの重要性が増している。これによりToDo過多に陥っている。
② コスパを求める人の増加
ウクライナ危機(2022年)概要
2019年 2月
ウクライナは、憲法改正を行い、将来的なEU及びNATO加盟を目指す国の方針を憲法に明記した(このときの大統領はポロシェンコ)。
2019年 4月21日
ウクライナ大統領選でポロシェンコを破りゼレンスキーが当選。第5代ウクライナ大統領となる。
当時の報道では、ゼレンスキーはロシアとの協議に前向きだとされていた。
2019年4月24日
プーチンが、ウクライナのドネツク州及
ウクライナ危機(2014年)の概要
ウクライナ危機(2014年)の概要
1991年 2月21日
ウクライナ共和国最高会議がクリミア自治共和国を復活させると宣言
8月24日
ウクライナ、独立宣言。
12月25日
ソ連崩壊。独立国家共同体(CIS)へと分裂(ウクライナはCISのオブザーバー参加)。クリミア自治共和国はウクライナが統治。
1994年7月10日
ウクライナ第2代大統領選でレオニード・クチマ勝利。EU・NAT
経済思想史①フランソワ・ケネー
フランソワ・ケネー(1694-1774)
フランス。主著は『経済表』。
ケネーの経済理論は「重農主義」と呼ばれるが、それは、フランスの重商主義批判であった。
重商主義(マーカンティリズム)
重商主義とは、「富=金・銀」と考える立場である。重商主義においては、輸出高が輸入額を上回ることが好ましい貿易収支であるとされた。このような貿易収支を実現することにより、国内に金・銀すなわち富が増加するか
西洋哲学史補論① キリスト教と天動説
アリストテレスの天動説
西洋哲学史①において、アリストテレスの天動説について論じた。
すなわち、「アリストテレスの地球中心説的な世界観・宇宙観においては、地球が宇宙の中心にあり、宇宙の最外層には、その諸々の運動の原因となっている、何者にも動かされずに自足しつつ他のものを動かす「不動の動者」が控えている。アリストテレスは、これを「神」(テオス)である、とも述べている。」とまとめた。
これが、ア
斎藤幸平『人新世の「資本論」』まとめ
本書では、まず、環境問題について、経済成長とセット化されたSDGsやグリーン・ニューディールでは解決しないことを説き、脱成長こそが環境問題解決の唯一のカギであると説く。
そのうえで、成長を本質とする資本主義は、脱成長の思想とは相いれないものであるとし、コミュニズムの利点を説く。
ここに、本書が掲げる脱成長コミュニズムという思想が浮かび上がってくる。
以下、本書の概要をまとめる。ただし第8章につい
2022年1月の読書
児玉聡『功利主義入門』(ちくま新書)
湯浅邦弘『超入門「中国思想」』 (だいわ文庫)
佐野 大介『孟子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典』 (角川ソフィア文庫)
草野 友子『墨子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典』 (角川ソフィア文庫)
湯浅 邦弘『荀子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典』 (角川ソフィア文庫)
野村 茂夫 『老子・荘子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 』(角川ソ
パレスチナ問題まとめ②
1970年 ヨルダン内戦
1970年、ヨルダン軍と、ヨルダンを拠点としていたパレスチナ人ゲリラが衝突した。この内戦はヨルダン軍の勝利に終わり、アラファト議長はレバノンへ亡命した。
1973年 第四次中東戦争・第一次石油危機
1973年、エジプトとシリアがイスラエルを奇襲攻撃し、第四次中東戦争が勃発した。アラブ諸国は、イスラエルを支援するアメリカへの石油の輸出を禁止し、第一次石油危機が発生した
パレスチナ問題まとめ①
19世紀末 ユダヤ人のパレスチナ入植開始
19世紀末、ユダヤ人たちは、パレスチナに移り始めた。これは、民族主義、帝国主義及び社会主義に煽られたものであった。なお、この時代のパレスチナの統治はオスマン帝国が行っていた。
1914年~1918年 第一次世界大戦
1914年に第一次世界大戦がはじまった。これは連合国側と同盟国側の戦争であった。
1915年~1916年 フセイン・マクマホン書簡
法思想史まとめ①古代ギリシア
ホメロスやヘシオドスの叙事詩には、法の女神テミスや正義の女神ディケーが登場する。
テミスとは、神の意志に基づく権威的決定を意味する。
ディケーとは、法をただちに正しいものとするのではなく、裁判を通じて「各人に各人のものを与えること」を本質的意義とする。ディケーは神格化され、ディケーに反するものは神々を冒涜することとなると考えられた。やがてディケーは、宇宙全体を支配する秩序であると考えられる
アフガニスタンの現代史まとめ
※ 勉強中のメモです。誤りが多く含まれている可能性があります。
20世紀に入り、アフガニスタン王室は、イスラム教国であったアフガニスタンの西欧型近代化を進めようとした。
1928年、国王アマヌラー・ハーンは、イスラムの服装規範を排除し、女性にも近代教育を受けさせる政策を始めるなど、近代化を推し進めようとした。しかし、こういった政策は、保守的な聖職者を中心とするイスラム主義勢力と対立し、反乱軍