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当座買いの精神~さしあたり入用なだけを買う~

私たちがモノを買う時、まとめ買いをすると安くなるのでは?今不要だけどどうせ使うので買っておこう、といった感覚が働くことは多いものです。

すぐに使わないものを必要以上に手に入れると、次のようなことが起こりがちです。
1,数が限られていればもったいないので丁寧に使っていたのに、贅沢な使い方をする。
2,いつか使うだろうと置いておいたことを忘れてムダにしてしまった。

モノでも食べ物でも同様なことが起こります。当座買いをするとその瞬間は割高に思えることでも、長い目で見るとムダ使い、廃棄などによって損をするよりも結果的によかったということが多いものです。
ビジネスの現場で例えると、原材料を在庫として保管したり管理する費用を考えると、大量購入をすることが本当に得なのかわからない場合もあります。

とあるフルーツジュース屋さんの話ですが、農家から仕入れる果物は当然ながら大量購入すると割安になりますが、そのお店では必要な量を必要なタイミングで買うことを徹底されていました。仕入れ費用は割高になりますが、その分、廃棄が少なくなり、保管コストも低減できます。ここまでは想定通りなのですが、想定外のメリットとして、仕入れ先の農家へ通う頻度が多くなることで、農家の方々との関係性が深まり、良い品質のものを優先的に回してもらえるようになったとのことです。結果、提供するジュースの品質が上がり、高価格でも評判のお店となったということです。

当座買いの精神とは、目先のコストに左右されることなく、トータルでコストを見ると同時に、目先のお金だけにとらわれると見落してしまうようなビジネスプロセス全体から得られる良い影響に目を向けることもできるのです。


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