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母乳はいつまで飲ませるもの?

「母乳はいつまで飲ませるのですか?」

これもよくある質問の1つです。

その気持ちは、一般的な母乳育児をする期間を聞いている時もあるし、授乳が負担、特に夜間授乳をやめたいと思って聞いている時もあるようです。

授乳はだいたい3時間毎にするものですが、飲ませ始めから飲ませ終わりまで20〜40分かかるため3時間といっても、実際のところ2時間たったら次の授乳という感覚ではないでしょうか?

「昼も夜も授乳してた。」

授乳期間はそんな感じです。特に母乳育児の場合は、新生児の頃から授乳パターンがあまり変わりません。

「これがいつまで続くんだろう?」というママの切実な思いから「母乳はいつまで飲ませるのですか?」という質問が出てくるのかなと思います。

結論から言うと、いつまで母乳を飲ませる(断乳する)かはママ次第です。

ママが続けたいなら3歳になっても4歳になっても続けられるし、やめたいと思えばやめられるものです。

ただし、上手にやめないと乳腺炎などのトラブルの原因になってしまうことがあるので注意が必要です。

目次
 1.やめやすい時期
 2.早すぎるといけない理由
 3.やめる前にしておくこと


1.やめやすい時期
母乳は赤ちゃんにとっては食事です。しかし成長に伴い、母乳だけでは栄養が不足していくために、離乳食を経て、穀物や肉、魚野菜などの食事に変わっていきます。

離乳食が始められる時期は生後6か月頃からです。離乳食開始については詳しくはこちらを。

そして、離乳食が完了する時期は1歳半くらいです。この頃には、幼児食になっています。

では、授乳のやめどきは離乳食完了時かといえば、そうでもありません。

離乳食後期の終わり頃には3回食になっており、必要とする栄養のほとんどを食事からとることができます。また、興味の範囲が広がり、早い子は歩き始める時期になります。

つまり、1歳前後が授乳をやめやすい時期なのです。早くても10か月は過ぎている方がスムーズにやめられます。

2.早すぎるといけない理由
母乳は急には止まらないからです。

人間の身体の仕組みはよくできています。必要な時期、必要ではない時期がまるでプログラムされているように動きます。

生後8〜9か月はまだ、離乳食中期の時期です。食べられる種類や量は増えてきますが、まだ離乳食だけでは必要な栄養は賄えません。

だから、離乳食を与えながら、授乳もする必要があるのです。そしてそのように身体も判断します。

授乳がやめられないことはないですが、もともと母乳の分泌が盛んな時期のため、なかなか分泌が抑えられず、乳腺炎などのトラブルを起こしやすいのです。

全部やめられないのなら、せめて日中あるいは夜間だけでもやめたいと思うママがおられますが、結果的に授乳の間隔を長時間あけてしまうことになります。

すると、乳腺炎になるという悪循環になります。もう少し様子を見て離乳食後期の終わり頃または、1歳になる頃にやめていくことをおすすめします。

3.やめる前にしておくこと

断乳には約1か月かかります。

特に職場復帰などで、やめる時期がわかっている場合は、下準備しておくとスムーズにやめることができます。

①回数を減らす

1日に8回以上授乳をしている人と1日2〜3回程度の授乳をしている人では、あきらかに少ない回数の人のほうが楽に断乳できます。

離乳食の食べ具合を見ながら、後期食になってきたら徐々に授乳の回数を減らしていきます。

もう1つ大切なことがあります。

授乳中はお腹が空いてたくさん食べていませんか?母乳を出すためには、たくさんカロリーが必要です。今からは母乳をやめる方向なので、食事量を減らしましょう。

②寝かしつけに授乳を使わない

夜の寝かしつけに授乳を使っている場合は、授乳ではない方法で寝かしつけができるようにしておきましょう。

寝かしつけは子育ての中では難易度が高いものです。断乳した日から授乳は使えなくなります。その日のためにいろいろ試行錯誤してみてください。

③夜間授乳の回数を減らす
赤ちゃんによっては、夜中に何度も起きて母乳を欲しがる子がいます。中には、2時間毎にあげているママもいます。

赤ちゃんはお腹が空いて母乳を飲みたがるというより、甘えて安心するために欲しがっていることの方が多いです。

日中にしっかり遊ばせて、ぐっすり眠るようにしたり、夜間授乳の回数を1〜2回程度にするように工夫してみてください。

ここでも急にはでなく、徐々にがポイントです。

赤ちゃんは、いつかは母乳をやめて幼児になっていきます。母乳をフルで飲ませる期間は10か月くらいでしょう。今日1日が過ぎると、残された授乳の日も減っていきますよ。

#断乳 #乳腺炎 #母乳育児

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