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あいだをうごく【1】|アートプロジェクト以外のことばも必要

岡野恵未子(東京アートポイント計画)
東京都内各地で地域NPOとともにアートプロジェクトを展開する「東京アートポイント計画」では、「プログラムオフィサー(以下PO)」が伴走し、プロジェクトの中間支援を行っています。また、東京アートポイント計画と連動した人材育成事業「Tokyo Art Research Lab」も並行して実施中です。
 POは、誰かや何かの中間に立ちながら動いています。行政とNPOの間に立ち、情報を共有すること。担当事業の取り組みを価値化し、外部にひろく発信すること。事業に共感してくれる人を増やすために、プロジェクトの事務局とともに作戦を立てること。この連載では、そんな「あいだをうごく」試行錯誤を記録していきます。

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5月某日、「サンデー・インタビュアーズ」の活動に参加しました。「サンデー・インタビュアーズ」は、昭和の世田谷をうつした8ミリフィルムのデジタルデータを活用し、映像を介した語りの場を創出するコミュニティ・アーカイブプロジェクト「移動する中心|GAYA」(以下GAYA)の1プログラム。ロスジェネ世代を中心に、8ミリフィルムの映像を見たり、その映像について、毎月第4日曜日に(時にはオンラインで)集まってみんなで話したり、誰かに話をききにいったり…という活動です。

「サンデー・インタビュアーズ」のメンバーは、とてもとても積極的。映像に写りこんだモノを徹底的にリサーチし、時代背景の理解を深めてくれる、歴史好きのYさん。また、デイサービスのお仕事をされているTさんは、おじいちゃんおばあちゃんに映像を観てもらって、活動日やメンバー同士のSNSのなかで、どんな反応があったか、といった報告をくれます。

Tさんのトライアルは大変貴重です。自分の日常のなかでプロジェクトの手法を活用してくれる姿勢が嬉しいのはもちろん、GAYAでは現在、プログラムの手法を地域の様々な領域の現場で活用できないかという可能性を検討しており、「(デイサービスの利用者さんが)昔のことを思い出して盛り上がっていた」という感触をきけることは、手法の活用性を確かめることにもなっているからです。

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▲サンデー・インタビュアーズ活動日の様子(2019年度)

そんななか、GAYAを共催する「世田谷文化生活情報センター 生活工房」の佐藤さんから、世田谷区の介護福祉の取り組みに関する資料が届きました。世田谷区が行ってきた介護福祉の先進的な取り組みの歴史、それらのコロナ禍での現状、関連する条例など、福祉の領域にアプローチするとしたら知っておくべき基礎情報が色々と分かります。「おとなでも、こどもでも、誰もが無関係ではないのが、認知症です(世田谷区認知症とともに生きる希望条例より)」。GAYAのミーティングで、メンバーの松本篤さんから出ていた「誰もが“ケア“の当事者であることに気づくきっかけを、GAYAが提供できるのではないか」という言葉と重なります。同じ方向を見据える言葉に出会えた嬉しさを覚えると同時に、こういった基礎情報を積極的に集めていかねばならないことも実感します。

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情報を得ることは、新しい言語を学ぶ感覚と少し似ている気がします。ひとつ言葉や情報を知ると、その背景(政策や制度)を理解するためのピースが埋まっていく感じ。逆に、他の領域に接続したり、アプローチするためには基礎情報という“単語や文法”の習得が礼儀として必要だ、とも思います。

他の担当事業でも、今年、別の専門性を持った方々との協働が見据えられた事業があります。まずは墨田区や足立区の児童福祉の取り組みから調べ始めようかしら。どんなプログラムの“単語や文法”になるのかは、お楽しみに。

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📝 今回のお知らせ 📝
▼サンデー・インタビュアーズ、メンバー募集中です!【7/8〆切】

▼GAYAの松本篤さんのインタビューが「雛形」で掲載されました


岡野恵未子(東京アートポイント計画)
(公財)東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京所属。東京アートポイント計画プログラムオフィサー。「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」、「ファンタジア!ファンタジア!-生き方がかたちになったまち-」を担当。長距離通勤中。隠し技はクラリネット。