見出し画像

#ネタバレ 映画「ベイマックス」

「ベイマックス」
2014年作品
米国より日本の良い子の皆様へ
2015/2/3 22:23 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

スーパー銭湯が地元に出来たので、早速行ってきました。

施設は出来たてのピッカピカ、そして豪華なつくりで、お湯も天然温泉で、まずは言う事なし…だと、理性は言うのですが、感性では少々不満足なのでした。

浴室(露天風呂を含む)に入ると、妙に緊張感が湧くのです。

わざわざリラックスしに来たのに…。

まず、黒い材質の浴槽が、リラックスどころか、逆に、気持ちを引き締めてしまいます。イメージ的に、黒は敵、白は味方なのです。将軍様も白い馬に乗るでしょ。

それから、四角い浴槽が「油断するな」と声を上げます。人工的な直線は緊張感を与えるので悪、自然の曲線はいやされるから善なのです。

そして、特にジェット式のバスなどが問題です。

底がデコボコで、深さも一定では無い浴槽なのに、その上、泡ぶくぶくで、底まで見えない危険さ。その浴槽が「転ぶなよ」と叫びます。まるで落とし穴。

だから「浴室での神経は、横断歩道上より強い警戒状態」。

なにせ、裸足で全裸ですから、転んだり、つまづいたら、即ケガ覚悟ですし、頭でも打ったら…。

でも、そんな中、昔、家庭にあった五右衛門風呂みたいな、1人用の、白いどんぶり型の風呂があって、そこに戯れに入ったところ、妙にくつろげるという事が分かりました。

本当は、入るまでは小ばかにしていたのに。

大きな温泉に来てまで、なんで、あんな、チマチマした家庭風呂そうろうに入るのか。気が知れないと。

でも、入ったら、これが妙にくつろげたのです。

なぜ、くつろげたのか。

あの中は安心だからですね。

つまり、母の子宮に戻ったみたいだったからです。

「念のため付け加えますが、私は引きこもりではありません」。

ところで映画「ベイマックス」。

あのベイマックス・ロボットの、ノラ・ジョーンズさん的な、ふわふわ感というか、明るい色の曲線が癒しの理想形だと分かれば、スーパー銭湯のお風呂も、それをモチーフにして、凝り過ぎず、オーソドックスにデザインすべきと分かると思います。

ところで、あのベイマックス・ロボットの顔は、最初はスマイルマークか?と思いましたが、どうも神社などにある鈴をモチーフとしていますね。

鈴には、いわゆる神様への呼びリン的な意味の他、魔よけ、厄払いの意味もあるようです。

そしてベイマックスは強力な敵の前に、装甲を付けて変身しますが、あの形と色(朱)は、神社の鳥居をモチーフとしているのでしょう。

鳥居は結界をつくって人間界との区切りを付け、神社を守っているのです。朱色は魔よけの色でもあります。

そして「5レンジャー」?も出てきました。正義の見方です。

この映画は、鈴レベルの防衛で平和を謳歌している日本国民に、日本の良い子に告げています。

「もっとがんばって世界平和を守る神社の鳥居になってくれ」と。

それが米国が込めたメッセージなのでしょうか。

きみたち良い子は、将来は米国と一緒に戦いに参加してほしいと言っているのでしょうか。きみたちが憧れている5レンジャーみたいに。

映画の終わり、ベイマックスの拳(戦力の記号)の中に「愛のプログラム・カード」がありました。戦力なしでは愛も守れない、と言うメッセージですね。

映画「GODZILLA」(詳細はあちらの追記に)でも、日本版にあった反核思想が黙って消しさられていましたね。米当局の思惑が間接的にせよ反映しているのでしょう。

ならば、映画「ベイマックス」で、神社仏閣と5レンジャー?を利用して、日本の子供たちに必要なメッセージを送り込もうとしても不思議ではないでしょう。

私には、同時上映の犬が出てくる短編の方が面白かった。

子犬の動きが良く研究されていて、愛おしいくらい、可愛らしかった。

あの短編に★★★★★で乾杯。

追記 ( 祝・アカデミー賞「愛犬とごちそう」 )
2015/2/24 21:53 by さくらんぼ

>私には、同時上映の犬が出てくる短編の方が面白かった。
>子犬の動きが良く研究されていて、愛おしいくらい、可愛らしかった。
>あの短編に★★★★★で乾杯。

第87回アカデミー賞の短編アニメ賞を「愛犬とごちそう」がめでたく受賞しました。まだの方は機会を見つけてぜひご覧ください。

追記Ⅱ ( あぁ、公衆電話 ) 
2015/3/25 17:17 by さくらんぼ

>スーパー銭湯が地元に出来たので、早速行ってきました。
>施設は出来たてのピッカピカ、そして豪華なつくりで、お湯も天然温泉で、まずは、言う事なし…だと、理性は言うのですが、感性では少々不満足なのでした…

若いころ、私はアマチュア無線をしていて、B5サイズ・厚さは5センチぐらいのトランシーバーを持っていました。まだ、家庭内の電話の子機も、ケータイも無かった時代の話です。

無線の免許制度はたびたび改正されていまして、昔の制度は今よりも難しかった(少々自慢)。

無線工学の計算問題があるのに電卓は持ち込み禁止なので、計算尺で対応しましたし、モールス信号の送・受信の、実技試験もありました。緊張して手が震えると、打てないのですよ電鍵は。

そうやって、やっと免許を取り、手に入れたトランシーバーは、たしか単2電池が8本も入っていたので、とても重量級でした。内臓アンテナはトランジスタ・ラジオの様な小さなものでしたが、夏場、電離層のコンディションさえ良ければ、日本列島の半分ぐらいの距離は、楽に飛びました。そのくせ隣町でも届かないことがあるのです。それがまたハムの楽しみでもありますが。

私は、それを近所の公園に持って行ったり、車に載せたり、会社の慰安旅行に持って行ったりして楽しみました。重かった。

やがて、その趣味の熱も冷め始めたころ、やっと巷に、同程度の大きさ、重量級の、携帯電話が生まれたのです。

私は、遅れてきた後輩を内心、醒めた目で見つめていました。

だいたい私は、本当は電話も好きでは無かったのです。それにも気がついていました。

B5サイズの初期の携帯電話、それは高額で、とても一般人が買うものではありませんでした。

やがて一部の業者さんが使い始めました。ステイタス・シンボルみたいな御威光も有ったのかもしれません。

その後だんだんと、ケータイと言われるような、一般人でも持てるライトな電話機が登場してくるのです。

もう、まったく私は興味がありませんでした。私にとって電話を持ち歩くなんて、過去の思い出です。あるいは、女子がファッションに熱を上げるのを、男子が遠くから眺めている感だったのです。

今は、良いステレオでも買って音楽を聴いていればご機嫌。

でもそれが、こんな事態になるとは想像もつきませんでした。

先日、出かけたスーパー銭湯には、公衆電話が無かったのです。半日ぐらいすごす場所なのに。

タクシー会社直結の無料インターホンみたいなものならありましたが(少々安心)。

窓口の人に「もし急用ができたらどうしたら良いか」と聞くと、想定していなかったようで困惑していました。このシンプルな質問が想定外になるような体制を幹部は作ってはいけません。気弱なお年よりも多いのですから(緊急時には人道的対応はしてくれそうな感触なのが救いでしたが)。

そのスーパー銭湯は、都心から離れていて、周囲の環境は閑散としており、工場、倉庫等が多く、夜は暗いところ。そこで女性や老人が、徒歩で公衆電話を探し回るのは、あまり現実的ではありませんし、再入場はどうなるのか。

公衆電話を設置すれば管理費用等がかかるのは承知していますが、毎日たくさんの人が利用する大規模商業施設なのに、その社会的責任の観点は良いのでしょうか。

また、災害時にはケータイは繋がらないこともありますし、家庭に普及しつつある光ファイバーの固定電話も停電時には不通になると言います。

ですから地域防災の要としても、大規模施設には一台ぐらい「昔ながらの公衆電話」が必要ではないでしょうか。そして「停電でもつながる公衆電話ありま~す」と「どや顔看板」でも揚げれば企業イメージも向上するというもの、ではないでしょうか。

聞くところでは、総務省の2014年3月末の統計で、現在、携帯・PHSなど合わせての普及率は100%を越えているそうです。でも、一人で複数台を持っている人も少なくないので、私のように持っていない人が見えないのでしょう。

私はすれっからしで持っていないだけなのですが、世の中には生活が苦しくて、欲しくても持てない人もいるはずなのになぁ、と思ったしだいです。

まさか、ベイマックスには通信機能が無い、なんてことも無いでしょうし。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?