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#ネタバレ 映画「サイン」

さくらんぼ [掲示板] 2010-05-23 22:09
「サイン」
放送に仕込まれた情報操作を恐れる
サイン : ポスター画像 - 映画.com (eiga.com)

( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

普通は映画の裏側で隠し味として静かに描かれるキリスト教の物語。それが全面に出ているこの映画には、裏の物語は無いのだろうか。私は有ると思う。それはマスメディアからの洪水のような情報を、水を飲むがごとく無防備に吸収する事へ問題提起である。

その中には情報操作の為のサインが含まれている事がある。本人が気づかぬ内に潜在意識に直接アクセスしてしまうシグナルもある。それを使うのはもともと映画の得意技の一つなので、監督にはコマーシャル等に含まれているサインは目に余るのかもしれない。

街で「円盤のニュースにコマーシャルがもう○○回も入った」と言っている下り、また「唐突にテレビにコーラの宣伝映像が映り、少年が、僕はコーラにする」という下りに注目する。これはテレビ批判のシーンだから。

また、映画の冒頭のトウモロコシ畑で、少女が「パパ、まだ夢の続きなの」のセリフや「喘息や、水の味を気にする」のは保護しなければならない子供達のデリケートさを表している。

また、この映画には宇宙人を知る手がかりとして、ラジオ、テレビ、トランシーバーのような物が出てくるのも関係がある。だから主人公たちが異変に気づいてテレビを押入れのような所に隠したのは正しい。しかし、出すのは早すぎた。その時テレビ画面に宇宙人の影が映る。宇宙人はまさにテレビから飛び出したのである。

宇宙人とは一体何のことだったのか。それはテレビやラジオから飛び出してくる情報操作のための有害情報のことだったようだ。それを防ぐには機械を壊せばよい。水をかけたり、バットで殴れば壊れると言いたいのだろう。

さらに頭にアルミホイルを被るシーンがある。アルミホイルは電磁シールドの役目のつもりだと思う。つまり電波からの防衛装置であった。

宇宙人だとか、宗教だとか、大風呂敷を広げて、人々を煙に巻いて…まったく人騒がせな傑作映画であった。

★★★★☆

追記 2022.12.23 ( お借りした画像は )

キーワード「情報」でご縁がありました。私はナイターの野球場しか行ったことがありませんが、あの臨場感にはすごいものがありますね。中国のゼロコロナ政策が終わったのも、ワールドカップ・サッカーのTV中継がきっかけになったとの話もあります。「なんで俺たちだけ隔離されなければならないんだ」という。画像は無加工です。ありがとうございました。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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