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#ネタバレ 映画「ドーナツキング」

「ドーナツキング」
2020年作品
ピンク映画 
2021/12/29 9:20 by さくらんぼ (修正あり)

( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

仕事をリタイアしてしばらくは、午前中は射場でアーチェリーをし、牛丼店でランチを食べて帰宅してから、午後は、とあるドーナツのチェーン店を喫茶店代わりにして、図書館で借りてきた本を読んでいました。

大変お気に入りのドーナツ店で、毎日のように通っていました。それで気がついたのですが、ショーケースの色とりどりのドーナツは「花壇」のようだという事です。

私は甘いお菓子は苦手ですが、それでも、いつのまにか「手入れの行き届いた美しい花壇」を愛でるために、せっせとお店に通うようになったのです。お気に入りは、本物のミルクを使ったミルクティーと、あんまり甘くないドーナツ。

ところで、「ドーナツキング」の持ち帰り用の箱はピンク色だそうです。

ピンク色の箱が一番安かったのが理由だそうですが、ピンクという色も、結果的に花壇のイメージを増幅する強い役目をしたのだと思います。ワイキキにある「ロイヤルハワイアン」。ピンクパレスの異名を持つホテルが、夕日に映えるさまを思い出します。

そんな思い出が映画館に足を運ばせました。ピンクの花壇の良い思い出が出来ました。

★★★

追記 ( 他人の何倍も働いてきた人たち ) 
2021/12/29 9:34 by さくらんぼ

NHK朝ドラ「おしん」では、極貧農家が一家総出で農業をしていました。そこには、労働のために学校にいけない“おしん”がいました。

あれほど貧しくはなかったと思いますが、カンボジア来た主人公のテッド・ノイさんたちも、(学校には通っていたようですが)子供も含めた親子総出で早朝から働いていたようです。

仕込みのため、パン屋さんの朝は早いのです。成功した人の多くは、やはり、チラシにもある通り「他人の何倍も働いた」ようですね。だから今があるのでしょう。

追記Ⅱ ( 新天地を求めて ) 
2021/12/29 10:05 by さくらんぼ

ある日、私が通っていたドーナツ店のドーナツとそっくりの商品が、コンビニに並ぶようになりました。よく見ると作りが若干雑ですが、毎日見ている私が信じるほど似ています。それも数種類並んだのです。

驚いた私は「コンビニでも売ってもらってるの?」とドーナツ店で聞きました。スーパーなどで出張販売をしているのを知っていたからです。しかし、答えは「いいえ」でした。

微かに悪い予感がしました。

そして、それから1~2年後に私の通っていたドーナツ店は閉店してしまったのです。まさかと思いました。バーゲンをすれば行列ができるぐらいの店で、そんなに客も少なくなかったからです。

居場所を失った私は、あちこちの喫茶店を渡り歩きましたが、なかなか移住先は見つかりませんでした。あれがきっかけになって、喫茶店を書斎代わりにする事も無くなって行きました。

そして、今考えると、アメリカ人には絶大な人気を誇るらしいドーナツ。彼らの朝食の定番らしいドーナツとコーヒーも、日本人の食文化・嗜好とは微妙にずれがあるような気もしました。

追記Ⅲ ( 「マイクロ経済圏」 ) 
2021/12/29 10:16 by さくらんぼ

小さな歯車が集まって、中ぐらいの歯車になりました。テッド・ノイさんの凄いところは、1枚の歯車で頑張るだけでなく、「マイクロ経済圏」という戦略まで実行したことです。

『 「私は、ひとつのコミュニティがどんな風に行動したり、どんな風に移動するのかといった文化人類学的な問題に興味を持っています。映画の中である女性が言っていますが、難民としてアメリカにやってきた移民は、お互いに助け合わなければならないのです。英語だってそんな上手く話せるわけじゃないから、商売をする上でサプライチェーン(製品の原材料の調達から、製造、販売、消費までの一連の流れのこと)を確立するにしても、英語で誰かと交渉するよりも、仲間内で出来るのであればその方がいいわけで、そうなると誰かが会社を立ち上げて、ドーナツに必要な小麦粉やお砂糖、販売する時の箱なんかを作って、仲間に卸すようになる。そうして移民の中でマイクロ経済圏が出来上がるわけです。それはアメリカ経済の一部分であり、アメリカという国の一部分でもある。だからこそ、映画にもちゃんと取り入れたいと思いました」 』

(  ぴあ映画生活 「この食べ物の物語の奥には、さらに大きな物語がある」監督が語る映画『ドーナツキング』 より抜粋  )

追記Ⅳ ( 「ドーナツは瞬間のアート」 ) 
2021/12/29 10:30 by さくらんぼ

>そして、今考えると、アメリカ人には絶大な人気を誇るらしいドーナツ。彼らの朝食の定番らしいドーナツとコーヒーも、日本人の食文化・嗜好とは微妙にずれがあるような気もしました。(追記Ⅱより)

フォローしておきます。コンビニのパンは翌日でも柔らかいですが、私が通ったドーナツ店のドーナツは、翌日は硬くなって美味しくありません。その理由は知りませんが、作り立ては格別に美味しいのです。お店でコーヒーを飲んで待ち、一度(できれば今できたばかりの)作り立てのドーナツを食べてください。「ドーナツは瞬間のアート」だと思うでしょう。

追記Ⅴ ( @@@ ) 
2021/12/29 11:12 by さくらんぼ

ドーナツを太陽に見立てたようなチラシの写真など、

最近は丸いものを見ると「新型コロナウイルスの記号」だと思ってしまう悪い癖がつてしまいました。

反省。

追記Ⅵ 2022.9.6 ( お借りした画像は )

キーワード「ドーナツ」でご縁がありました。実は全部消しゴムだそうです。見事ですね。背景の色もピッタリ。無加工です。ありがとうございました。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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