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#ネタバレ 映画「からかい上手の高木さん」

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

TVドラマ「不適切にもほどがある!」× 映画「ゴジラ-1.0」

①月島琉衣さんと黒川想矢さんが中学生時代を演じた、TVドラマ「からかい上手の高木さん」を観ました。(失礼ながら)思いがけず感動したので、②永野芽郁さんと高橋文哉さんが青年時代を演じた映画「からかい上手の高木さん」にも走ったわけです。

①と②は、事実上の前編・後編ですね。TVドラマを映画化すると、多くはTVドラマの豪華版になると思いますが、これは違うようです。

2時間映画の前半30分で、月島琉衣さんと黒川想矢さんが(新作の)「からかい」を演じ、後半1時間30分で永野芽郁さんと高橋文哉さんが大人のクライマックスを演じれば、前編・後編であると同時に豪華版にも成り得、面白さがワンランクUPしたような気もしますが。

しかし、このドラマのウリである「からかい」は①に集中しており、ヒロイン・高木さんの、IQ高そうな「からかい」が、同級生の西方を毎回餌食にしています。

もちろん②にも「からかい」はありますが、二人はもう大人ですから、「からかい」と言っても、中学生時代の残り香のように淡く、少ないものです。
と言いますか、無邪気で、階段を上るような恋愛初期は終わり、今の二人は踊り場にいて、少し深刻な話をして、これから二人はどうするのか、進むのか終わるのか、それを真剣に考える季節なのです。

ですから、この②に、①のような「からかい」の面白さを期待して行くと、少し違うかもしれません。

しかし、①からずっと観て来たファンとしては、②のラストの語らいに、「そうだったのか」と全体の主題らしきもの、単なるラブコメを超えたものを感じ取ることが出来ました。そして、それはとても大切なものだと思いました。

やはり、連ドラの①があってこそ、この映画の②が生きて来るのですね。

追記 2024.6.5 (適切な恋愛行動を推進し、少子化問題を解決しよう、みたいな)

今の学校で「からかい」がどのような位置づけになっているのかは知りませんが、「あだ名」で呼んではいけないという話も聞いたことがありますから、「いじめ」とされる事もあるのでしょうか。確かに、嫌いな相手からの「からかい」は苦痛でしょうね。でも、このドラマみたいに、(単なる「好き」を超えた関係)ソウルメイトのように相性の良いもの同士ならそれも有かもしれません。

さらに、映画の中で「告白は暴力」というようなセリフも出て来ましたが、ヒロインたちではなく、最近の恋愛事情はそうなのでしょうか。そんな話を聞いたら、TVドラマ「不適切にもほどがある!」の主人公なら、きっと反論したように思います。

そして、適切な恋愛行動を推進し、少子化問題を解決しようとしたのが、「からかい上手の高木さん」の総体だったように思いました。

ちなみに、映画「ゴジラ-1.0」も、私の解釈では少子化問題を扱っていました(詳細はあちらのレビューを)。

追記Ⅱ 2024.6.5 ( すれ違いざまに・・・ )

在職中、「同僚からすれ違いざまにバカにされなければ、バカにされたような気がする」と言った先輩がいたような気がします。

確かに、仲の良い者同士が、ワンフレーズで濃厚な感情交流をしたい場合、すれ違いざまに「バカにする・される」のもありかもしれません。羨ましいほどの人間関係です。

だから、高木さんの「からかい」も分かるような気がするのです。


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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