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運動を「キツくてイヤなもの」にしたがる人たちに申したい

「キツい運動は必要なし!」

某メーカーのCMが好きじゃない。

ダラダラ垂れる汗とうめき声で運動のキツさをデフォルメした後、キウイを食べるだけでいいんですよ!と商品をアピール。

メロディーにのせた
「好きなことを楽しみながら~♪」
というセリフは、
「運動=嫌いなこと」
とでも言いたげだ。

キウイは栄養があって良いものなのだから、それをアピールすればいいのにと思ってしまう。
運動が嫌いではない身からすると、モヤモヤが募る。

世界をむしばむ運動不足

2016年にWHOが190万人の成人を調査したところ、4人に1人が運動不足だと分かった(ここで言う「運動」とは週に2時間半の緩い運動(早歩きやサイクリング)か、75分のきつい運動(ランニング)のことである)。日本では3人に1人だ。

「世界的に、糖尿病、心疾患、がんなどの医療費が増加していますが、それには運動不足が大きく関わっています。運動不足を解消することで、これらの疾患を改善できる可能性があります」
と、専門家は指摘する。

運動嫌いは世界的なトレンドである。
あのCMはそんな世相を映す鏡だった。

運動とは何か

運動しない友人は口を揃えて
「きついから嫌だ」
と言う。

ならば「きつくない」程度で運動すればいい。

トレーニング理論に「漸進性の原則」というものがある。
漸進とは「ゆっくり、徐々に」という意味だ。
腹筋を30回続けることが目標なら、まずは10回、次に11回…というように段階を踏んで負荷を上げることで、ケガをしたり、できなくて諦めてしまうことを防ぐ。

日常の運動にも適用できる。
週に2時間半、1日あたり20分のサイクリングを習慣化するには、週1で20分サイクリングをすることから始めればいい。
気づけば習慣となり、週に2回、3回と増えていくかもしれない。
新しいウェアや自転車を買ってモチベーションを上げるのもいいだろう。

そして、気分の乗らないときは徹底的にサボるべき、というのが持論だ。
義務感はやる気をそいでしまう。適度にガス抜きをして緩やかに継続するほうがいい。

汗をダラダラ流すだけが運動ではない。
運動は楽しみながらできる。

食わず嫌いはもったいない

僕は、高校以降は部活に入らず一人でランニングと自重の筋トレを続けてきた。
平均週に2~3回ほどで、長くても1時間ほどサッと済ませる程度だ。サボることもあり、めちゃめちゃ楽しんでいるわけでもない。

でも、血の巡りが良くなってスッキリする感じや、階段を軽やかに登れる感じ、服を着た時にスリムに見える感じ、など「イイ感じ」がたくさんあって続けてきてよかったと思う。

食わず嫌いはもったいないから、まずは明日だけ少し動いてみませんか。
もちろん、好きなことを楽しみながら、ね。


参考:
WHOの運動推進グローバル計画 運動不足は世界に蔓延 日本でも3人に1人が運動不足 「世界行動計画」の日本語版を公開 | ニュース | 一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 (seikatsusyukanbyo.com)
WHO、世界的な運動不足に警鐘 4人に1人が - BBCニュース








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