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飛ぶ教室

 子牛やチョウチョと仲良くなれるような自然の中で書かれたクリスマスの物語。作者にとってギムナジウムの少年時代は、そんな奇跡のような世界と繋がっているのだろう。
 ラストの物語から抜け出した(または作者が物語に入り込んだのか)登場人物との邂逅も印象深い。宝物のような少年時代に戻ることができないとみんな思っているけど、その気になればいつでも戻れるよ。子供の頃を忘れなければね、そんな優しい作者の声が聞こえてくる。それは、正義さんの声でもあると思う。

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