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高校野球のアナリストってどうやってお金稼いでるの?

 どうも、梅村です。いい加減noteのプロフィール名改名しようと思ってたんですが面倒くさいのでしてません。

 今回は、表題について色々お話させていただこうかと思います。正直こんなことをやっている余裕がないことはわかっているのですが、気分転換に野球以外の文章を書かないとやってられないのでお許しください。


今回の話は、「成功談」「失敗談」というよりは、フリーランスの野球アナリストと名乗っている人間がどのようにここに辿り着いたかについて、ケーススタディを提示するつもりで書き残しておこうと思うものです。

個人的には僕よりも遥かに優秀な人たちに野球(に限らずスポーツ)のアナリストになってほしいと思っていますし、そうなれば日本野球もよりよくなっていくのではないかなと思っています。

このnoteがアナリストになろうと思う人にとって、少しでも参考になれば幸いです。


なんでアナリストになったの

簡単にまとめると以下のような流れからです。

  1. 職場と折り合いがつかなくなる

  2. 知人にフリーランスでやらないかと言われる

  3. ちょっといいかもなと思う

  4. 周囲に相談したところまあいいんじゃないと言われたのでなる

収入はどこから得てるの?

具体的な金額や条件などは伏せますが、大きく分けると以下の3本が収入源になります。

  • ライター(ほぼ野球)

  • 高校におけるアナリスト業務

  • ラプソード計測

それぞれについて説明していきますね。

ライター

現状一番の収入源となっています。主にMLB/NPBに関する(データ分析関連含む)記事を書いたり編集したり。それ以外の分野についても書くことはありますが、正直僕のキャパがオーバーしてるのでほぼ野球メインになります。

高校におけるアナリスト業務

読んで字のごとく。アナリストと言っても幅広く、パソコンの修理からデータの整理から配球の講義まで。もちろんラプソードやBLASTの計測も。どれも楽しいけど正直やってて一番楽しいのはここ。

ラプソード計測など外部指導

成長していったらいいなぁと思っている部分。なんだかんだで一応実収入が発生していて、本当にありがたい限りです。どこぞの馬の骨ともわからぬ人間にお金を払ってくださることに感謝して日々勉強していきます。

(※やるかもだった)学校の非常勤講師

完全に忘れていましたが、実は中学高校の理科と小学校の免許もあるのでした。その関係でお話をいただいたという感じです。

最終的に条件が折り合わず、今回は……ということでお流れになりましたが、もしこれが入ってたら冗談抜きに過労で搬送されてたと思います。世の中塞翁が馬とはよく言ったもので。


といった感じで、一応複数のお仕事を掛け持ちしながらなんとか糊口をしのぐことができているという感じです。少なくとも現実逃避の駄文を書ける程度には生活に困っていないのは確かです。

一日の生活リズムは?

日替わり打線のごとく毎日スケジュールはバラバラなのですが、よくあった気がするパターンを書いておきます。ただ、この通りに行った日はあまりなく朝が遅かったりグラウンドに行くのが午前中だったりと極めてフレックスです。あくまでも参考に。

6:40 アラームが鳴る(起床ではない)。極めて多くの場合二度寝
8:30 起床(布団から出る)。同時に始業。歯を磨きながらパソコンを開き打刻をして仕事を始める
※朝はある程度早く起きないとMLBが始まった時対応できないため
※朝食は食べない。食べれないので
10:30ごろ 休憩。頭の回転の悪さに耐えかねて風呂を入れる。あと昼食も食べる
12:00ごろ 業務再開。ようやく本調子になってくる
14:30ごろ 終了。グラウンドに行く準備
15:30ごろ グラウンドへ。仕事に追われたり追われなかったりする
※グラウンド通勤は運動のため自転車通勤を貫こうとしています
20:00ごろ 練習終了。帰宅かそのまま買い出し→シャワー
21:00ごろ 業務開始(二部)。画面を眺めながら夕食
※だいたいこっちのほうが頭の回転がいいので諦めて夜型に戻そうかなと思うことがよくある
24:00ごろ 終了。そのまま布団に潜り込む
※実際にはここまで詰め込んでいない日が多い
※ただ夜は調子に乗って日が変わってからも作業していることが多い

という感じですね。その日溜まっている仕事の種類・量や体調に応じて調整できるところは変えていますが。ただ、何だかんだで毎日何らかの仕事はやっていることが多いです。

やってて思うこと

正直楽しいです。野球のことって1日中考えられるもんなんかなと思ってましたが、案外行けるもんなんですね。もっと嫌な思いもするかと思いましたが、そのあたりは本当に周りの方々に恵まれて助けられているところが多いのかなと思っています。

ただ、一方で上手いこといってるかと言われると自分の中ではそこまでの手応えがないのも正直なところで、まだまだ至らぬところだらけだなぁと思っています。もっと勉強しないと。

今後について

ラプソードや外部指導の部分をもっと伸ばしていきたいですね。法人にしたほうがいいレベルぐらいには。色々やりたいと思っていることは多々ありますが、現状手が回っていないというのも正直なところ。少しずつ形にしていければと思います。

アナリストをやりたい人へ

(特に学生さんですが)楽しいと言っておいてなんですが、「いきなり独立してフリーランスでアナリストやるぞ!」みたいなルートは絶対に避けたほうがよいと思います。

正直僕がここまでストレスなくやらせていただいている要因には、

  • 周りの人に恵まれていた

  • 初期費用ほぼゼロで測定機器は持っていた

  • アナリスト業がダメになったときに最低限お金を稼げる手立てがある(小学校or理科教員、ライター)

  • 事前にある程度ほかの業務でも稼げる算段をつけていた(実際3本収入源がある)

  • 教員を辞める以前からすでにオファーを頂いていた

あたりがあります。フリーランスになると言うとなかなかに大冒険をしている感がありますが、僕の場合は何があっても最低限なんとかなることを確認したうえで現在の立場になっています。正直それでも最善手だとは思えませんし。

なので、目指す上での基本ルートとしては

  • スポーツサイエンスか統計学系をしっかりやっている大学の研究室に入って4年間経験を積む(大学院ならなおよし)

  • 現場の状況を自分の足や目で確認する

  • 学生時代に部活でアナリスト業務をしておく

  • できたら少しでも野球のプレーに触れる

  • 時勢を見ながらしっかり就活し、それまでの取り組みをアピールしてプロ球団等に入る

といった感じで、しっかり基礎固めをしてプロを目指すのがアナリストとして食べていくうえで最も堅実かと思いますし、何より近道です。

野球もそうですし、魔法もそうですが基礎が一番大事です。知識や経験、収入面の基盤があることではじめて応用が効くということは頭に入れておいて損はないかなと思います。

葬送のフリーレン見ましたか?
ぼくはユーベルとソリテールが好きです。

 そのうえでもしどうしてもフリーランスでやろう(やりたい)と思うなら、少なくともアナリストや野球指導者以外の稼ぎ口を持っておくことを強くおすすめします。

 なぜか?お金のため、と思うとデータにそって客観的な解釈をすることが難しくなるからです(アナリストに限りませんが)。どうしてもお金のためだと思って問題点を隠したり、できないことをできると言ったり、あるいは虚偽の情報を伝えたりしがちです。人間、お金がなくなると理性が持たなくなりますからね。

 まあそれでもお金いただけるならいいじゃん、野球でご飯食べられるならいいじゃん、と思うのならば止めませんが、僕はそれでご飯食べるぐらいならコンビニでバイトしようかなぁと思います

 また、勉強を欠かさないことも大事です。それはなってからだけではなく、なる以前から、です。

 よく、「〇〇としてレベルアップするために勉強しています」というアピールをされる方を見かけます。それ自体は当然に必要なことですし、している方は素晴らしいなぁと思います。

 ただ、なってから勉強したでは遅い、あるいは非常に苦労することも多いです。

 現代の野球は非常に高度化しています。高校レベルの数学、物理、生物あたりの基礎知識はないと文献を読み漁る際に苦労しますし、そもそも英語が読めないとデータを引っ張ってくることすらできません。また、プレゼンができなければ首脳陣や選手に意図を伝えられないという点では国語力や論理的思考とやらも必要でしょう。

 これらは今から身につけよう、と言っても簡単に身につかないものです(一言でいうと「基礎学力」です)。学校の勉強は社会に出ても役に立たない、と言われることも多いですが、少なくとも野球をある程度科学的に指導をする上ではなければ苦労する要素です。

 元教員だから言うわけではないですが、アナリストでも野球指導者でも目指すのであれば、眼の前のことをしっかり学んでほしいと思います。学生時代に学んで身につけた基礎は、おそらくあなたのぶっ飛んだ冒険を支えてくれることになりますから。

なんか説教臭いですが、変に僕の後追いをして路頭に迷う方が出ると嫌なので長々と書きました。中途半端に真似しないでくださいね。フリじゃないですよ。

おわりに

好きなことでメシが食えることは本当に幸せなことだなと自分でやっていてあらためて思います。なんとかもっとうまくやれるように、これからも精進していきたいですね。

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