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日本の子供たちのほうがヤバくねぇ?

『コロニアの子供たち』(2021年/チリ=フランス=ドイツ=アルゼンチン=コロンビア/99分)

そこは邪悪が支配する楽園
奨学生としてコロニア・ディグニダの学校に通い始めた12歳の少年・パブロは、入学してすぐに集団を統治するパウル様の“お気に入り”に選ばれる。しかし、それは彼にとって地獄の日々への入り口だった。地域から隔離された謎の施設で遭遇する、あまりに不可解な出来事の数々。闇に触れた少年は、どのように現実と対峙するのか――。

1960年代初頭、元ナチス党員がチリに設立した「コロニア・ディグニダ」(現在名:ビシャ・バビエラ)は労働・秩序・清廉さといった“規範”を基にした、一見美しい共同体。しかし、その裏では独裁者パウル・シェーファーによって厳格に管理・支配されていた。洗脳、武器の密輸、政治的反対派の拷問、殺人、児童虐待…ピノチェト政権下において隠され続けてきた悪の代名詞は近年エマ・ワトソン主演、フローリアン・ガレンベルガー監督『コロニア』(2015)や、クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ監督のストップモーションアニメ『The Wolf House(英題)』(2018)でも題材とされてきた。

もう少し丁寧に作ったら面白くなるかなと思うけど施設の少年虐待とかそれほど珍しい話でもないから、もう一つなにかインパクトが欲しかった。ナチスが南アメリカ大陸に潜入してというロベルト・ボラーニョの『アメリカ大陸のナチ文学』にある話だと聞いて興味を持ったのだが、ピノチェト政権との繋がりもよく分からなかった。これならば日本のジャニーズ事件の方がよほどショッキングな映画が作れそうだ。

チリというと共産圏の国家がアメリカと癒着が強いピノチェト政権によって、かなり酷い拷問とか行われていたというがそれとはあまり関係がないのかな?映画を見る限り新興宗教の理想郷的の中で行われている虐待や監禁生活で、それは日本でもオウム真理教があったりして、驚かなくなっているのかもしれない。こういうことに驚かなくなってしまっているのは、日本はかなりヤバい国なのかもしれない。日本では当たり前のように戸塚ヨットスクールがあったりして、けっこうファシストの国だったと気がついていないのかも。

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