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選挙は祭だ!

『劇場版センキョナンデス』(2023年/日本)【監督】ダースレイダー,プチ鹿島 【キャスト】ダースレイダー,プチ鹿島

解説/あらすじ
ロンドンで育ち海外メディアの情報に精通するラッパーのダースレイダーと、新聞14紙を毎日読み比べしている時事芸人のプチ鹿島が初監督したドキュメンタリー。二人が毎週配信する人気YouTube番組「ヒルカラナンデス(仮)」で番組のスピンオフとして立ち上げた選挙取材企画が元になっており、それを一本の長編ドキュメンタリーとして編集、劇場用映画として新たに作り上げた。

coco映画レビュアー

YouTube番組「ヒルカラナンデス(仮)」の2022 年の参院選特番という感じで話題の選挙区香川一区や大阪選挙区を回り選挙のお祭り感と面白さを伝える番組。ドキュメンタリーとして優れていたのは、生の安倍首相暗殺事件が選挙中に飛び込んでくるという歴史的なドキュメンタリーになったのだ。

話題の香川一区は、自民党平井デジタル大臣の保守王国なのだが、立憲民主党の小川淳也との闘い(これは2021年の衆議院選)。での闘い。これは映画にもなっているので、その熱気を伝えているのは小川淳也の選挙運動の熱さと平井卓也議員の弟が四国新聞という新聞を使った選挙報道のあり方とか問題を取り上げている。

大阪は維新の躍進の当主と大阪市長の人気(それもTVによるものだった)。そういうマスメディアを向こうに回してゲリラ的取材を決行する二人の身軽さと現場の盛り上がり感とか。例えば周りだけがサクラで囲んでもいても実際にはスカスカだったり、それぞれの選挙運動の上手さとか。つじもと清美議員は全国区の選挙運動しながら草の根の繋がりを構築していたり、なかなかのやり手だと思った。立憲民主の浮上はこの人が党首にならなければ無理だろう。

あと菅直人のリベラル宣言と維新対決。菅直人の奥さんの演説の上手さとか。生感覚で感じられる選挙ドキュメンタリーだった。

なによりリアリティがあるのが安倍元首相の暗殺事件がこのドキュメンタリーに飛び込んできたことだ。そのことで選挙演説を控えたり選挙運動に影響を与えてしまった。そんな中でつじもと議員が質疑応答中に安倍元首相の死去のニュース。その場が凍りつくような雰囲気のなかでのインタビュー。そして後ろ姿を映し出すシーンは、このドキュメンタリーの感動的なシーンになっていた。

来週には地方選や市長選があるのも選挙の楽しさを知る映画にもなっていると思う。


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