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欲望の林檎を齧る虫食いの常夏の国オレンジ革命

『林檎とポラロイド』(2020/ギリシャ/ポーランド/スロベニア)監督クリストス・ニク 出演アリス・セルベタリスソ/フィア・ゲオルゴヴァシリ

解説/あらすじ
記憶喪失を起こす奇病が蔓延する世界で、突然記憶を失った主人公は、治療のための回復プログラム「新しい自分」に参加し、毎日送られてくるカセットテープに吹き込まれた様々なミッションをこなしていく。自転車に乗る、仮装パーティーで友達をつくる、ホラー映画を観る。そして、その新たな経験をポラロイドに記録する。様々なミッションをこなしていく中で、ある日、男は、同じくプログラムに参加する女と出会い、仲良くなっていく。しかし、「新しい日常」に慣れてきた頃、男は忘れたはずの以前住んでいた番地をふと口にする…。

国際的な映画賞(ヴェネチア/シカゴ/ダブリン/アカデミー長編映画賞ギリシア代表)取っているせいか前評判は高い。でもシュールすぎて一般人にはよくわからないのではないのか?奇病の「記憶喪失」。ジョゼ・サラマーゴ『白い闇』を想い出したがそういうSFでもない。「記憶喪失の男」の回復法はないと言われ、別の記憶を作り出す。ポラロイドを持って街に出て、課題を撮るのだ。その課題が難題になっていく。

スマホではなく、ポラロイドというのが可笑しみを生むのか。出会いの映画なのだ。それがインスタ風だが、ちょっとずれている感じ。おしゃれというより野暮な感じが。コメディなんだと思う。記憶喪失の男が新たに記憶を作り出す。それがポラロイドでインスタントに映し出された記憶なのだ。

見知らぬ異性と性的交渉するとか?なんだろう一般的なリア充になれということなのか?記憶はないのだが、林檎が好きなのだ。たぶん聖書の林檎と重なるのだろう。でも最後はフルーツショップの店員に売れ残り林檎と言われて、オレンジに変えるのだ。オレンジ革命か?

ケイト・ブランシェットはプロデューサーなのに、自分で絶賛コメントして笑える。

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