神道のプロモートアニメかと思った
『すずめの戸締まり』(2022年製作/121分/G/日本)監督:新海誠
元旦に映画館で『ゴジラ-1.0』を観るまえに地震があり、録画していた『すずめの戸締まり』を観た。タイミングよすぎた。
地震で喪失(「東日本大震災」)したものへの鎮魂歌のようなアニメ。日本神話を折り込んで神道のプロモートアニメみたいに感じてしまった。納得してしまうんだがラストは説教臭く感じた。挨拶を大切にみたいな。「戸締まり」ってそういうことなんだと思った。「サヨナラ」という挨拶も。
そういう部分では良かったのだが、なんか引っかかってしまうのは、世界を救おうとして、その世界より個人の方に重きを置きながら、ラストは感謝しなさいみたいな、そういう説教臭さか。たぶん制作者側ではそういうことは考えてないのだと思う。だから、こういうアニメを作って商売できるという感性が嫌な気持ちを起こさせる。こういうセンチメンタルな気分が嫌なんだと思う。懐メロとか。
結局日本人(日本人だけではないが)の心情を見透かして、あの時代は良かった的なだけど前に進むためには君たちの未来は明るいというような胡散臭さかな。こっちがひねくれているだけなんだろうけど。そういう感性をいざなって共同体というものが形作られていくのだと思うが、そこに入れない人もいるわけで。
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