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ネタバレ禁止なんで詳しく書けないがいい映画

『彼女のいない部屋』(2021/フランス)監督マチュー・アマルリック 出演ヴィッキー・クリープス/アリエ・ワルトアルテ


彼女はなぜ旅に出たのか 幸福な家族に秘められた真実

夫と二人の子どもと暮らすクラリスが、ある朝、旅に出る。美しい映像の断片が積み重ねられていくなかで、彼女の行動の意味が徐々に解き明かされていく感動作。カンヌ映画祭監督賞受賞歴のある名優マチュー・アマルリックが繊細に描く、ひとりの女性の心の旅路。

フランス映画のわからなさというような作品。ヌヴェール・ヴァーグよりはノーヴォ・ロマン。文学的だった。これは映像表現は難しいかもしれない。時間と視点が自由自在というかわざと混線させるように、現在と過去が交差していく。

マグリット賞というのはデュラスの賞かな。まさにデュラスの映画のような。それでも飽きさせないのは音楽の使い方か。娘がピアノの才能があるのか、ピアノ曲が感情表現を出している。クラシックの有名曲なんで。

あと母親役のヴィッキー・クリープスが上手い。多少エキセントリックすぎるきらいがあり、日本人だったらぶっ叩きなる女性なのだが、フランス人ならしょうがないみたいな。でも男だったら勝手に家を飛び出すということはあるかも(詩人とか)。そして子供たちの成長と次第に事件が明らかになるにつれて共感というか同情してしまう映画になっているんだな。

アルゲリッチのビデオが出てきたのは何故だろう?その辺もストーリーと絡み合っているのかもしれない。アルゲリッチの母娘問題とか。

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