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美術館立つているだけでやつと

昨日は昼から町田国際版画美術館へ行ってきた。「モダニズム展」は第二次世界大戦が起こりそうなのにパリの民衆の浮足立った時代(モードの時代)、アメリカやソ連などの芸術運動を交えて紹介する。面白いんだけど、料金に見合うほどではなかったような。ファッションとか好きな人は面白いのかもしれないが、いきなり上のような版画を見せられたら考えてしまう。シュルレアリスムの作品もあって、興味深かったのはエルンストの挿絵は岡上淑子のコラージュに影響を与えたのかと思った。いろいろ節操なく並べてある感じだった。サイトにある版画で十分だな。

モダニズム展はいまいちだったけど、月岡芳年の浮世絵展が良かった。これは無料なんだが、歴史上というか物語上の人物の英雄譚を浮世絵にしたのだが、その躍動感とか日本の劇画のスタイルがここにある感じだ。色も鮮やかだし、義経とかの芝居を見ているような躍動感ある絵が素晴らしかった。

美術館までは今日は電車で行ったのだが、それでも帰りにあの急坂を登らなきゃならない。あの坂だけでヘトヘトになってしまう。図書館で休憩して、本を二冊借りた。前に借りた『詩と思想・詩人集 2003年』がいまいちだったので『詩をよむ歓び』は中西進が編集したアンソロジー。詩の後に解説も付けられていて理解の助けになる。『詩と思想・詩人集 2003年』はただ詩が年功序列に掲載されているので、目を通すだけで終わった。なんか詩なんだけど、それが今の時代でも代わり映えしないというか、どう読んでいいかわからない。数が多すぎるのかな。解説のようなものが欲しいと思ってしまった。

途中で寝てしまい目覚めたらこんな時間だった。今日は洗濯しなければならないのに。一日棒に振るのか。まだ午前中と思うが。

そう、それでアンソロジーが充実しているのが短歌で、これは勅撰集の伝統があるからだろうか?現代短歌のアンソロジーも、ちゃんと解説付きで楽しめた。山田航『桜前線開架宣言』とか良かった。

短歌の場合『百人一首』があるので、そういう方面から入りやすいのかもしれない。塚本邦雄の古典和歌シリーズとか塚本邦雄の解説に独特の隔たりがあると思うが、そういう本の解説を見て読み方とか学ぶのである。

俳句もそういう本は多いのだがいかせん伝統俳句側の本ばかりなので現代俳句の動向がつかめない。又吉とかの俳句本がこの辺のガイド役になるのだろうか?

そこで現代詩を見渡すと寺山修司の本はそういうのがあるが、最近では見当たらない。近代詩からのは見かけるが現代詩を知りたいのである。
そこで中西進『詩をよむ歓び』を借りたのだが解説が古すぎるというコメントがあったな。まあ中西進だから。

まあ一番なのは月刊誌を読むことだと思うのだが、敷居が高い。

今日の一句。

美術館立っているだけでやっと 宿仮

今日の一首。

モードのパリや 戦争が忍び寄りシュルレアリスムとナチスの占領 やどかり

あまり出来はよくないな。

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