母が三人いたらそれはいいだろう

『明日の食卓』瀬々敬久監督/2021/5/28公開/菅野美穂/高畑充希/尾野真千子/外川燎/柴崎楓雅/阿久津慶人

あらすじ
同じ「石橋ユウ」という名前の小学3年生の息子を育てる3人の母親たち。神奈川在住・フリーライターの石橋留美子43歳、夫・豊はフリーカメラマン、息子・悠宇10歳。大阪在住・シングルマザーの石橋加奈30歳、離婚してアルバイトを掛け持ちする毎日。息子・勇10歳。静岡在住・専業主婦の石橋あすみ36歳、夫・太一は東京に通い勤務するサラリーマン、息子・優10歳。それぞれが息子の【ユウ】を育てながら忙しく幸せな日々を送っていた。しかし、些細なことがきっかけで徐々にその生活が崩れていく。無意識に子どもに向いてしまう苛立ちと怒り。住む場所も家庭環境も違う【3つの石橋家の】行き着く運命は…？

瀬々敬久監督はこういうエンタメぽい作品も撮るが、これはそんなに悪くない。三人の女優(菅野美穂/高畑充希/尾野真千子/)の誰が子供を殺すのかも見所になっている。それぞれ違うタイプの家庭だが、誰もが子供を殺すかもしれない状況に追い込まれる脚本（原作）は上手いと思う。予測できない展開。どうしても裕福な家庭崩壊かと思いがちだった。予告編では、あの人のヒステリックな演技とか。

でもマザコン映画でもある。男の子は頑張っている母親には弱いんだよね。夫（男）がだらしないのはそれぞれの家庭だった。それでもすれ違いみたいなことが起きて、なかなか本心を伝えきれない。つくづく自分もマザコンだったのかと思った。マザコンには号泣な映画だった。瀬々敬久監督がマザコンだと思う映画だ。

やっぱ三つの家庭だったらシングルマザーの高畑充希ママが泣けるな。菅野美穂は子供をネタにしながら働く主婦の苦労話をブログを書いている（noteだったな）。尾野真千子は遠距離通勤する夫を持つ二世帯住宅の専業主婦。義理の母が一人暮らし（ちょっとホラーぎみな）。烏丸せつこが大阪の母ちゃんを好演しているのも面白かった。トレンド女優だったのに。それぞれのお母さんが楽しめるエンタメ映画。

#菅野美穂 演じる【留美子編】
https://youtu.be/JmRsuDLFxFo

#高畑充希 演じる【加奈編】
https://youtu.be/euejxtzRwHQ

#尾野真千子 演じる【あすみ編】
https://youtu.be/xV3A5TWZ0UI