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短歌レッスン70

啄木短歌


小池光『石川啄木の百首』

「そ」で全てがでているんだよな。「そ」が「それ」ということだろうか?清音になっている。方言は濁音っぽいけど、啄木の中では清音なのだ。

模範10首

『短歌 2022年7月号』から「さまよういのち」高野公彦は、面白く割りと共感したので、今日はそれから。

陽の没(い)りて余光ひろがる中ぞらに幾望(きぼう)の月の白きほほゑみ
忖度も配慮も要らぬコロナ禍の一人暮らしに日々金は要る
年取ルト脚ガ寒イネ 聞く人もなき春昼のわが独り言
手話ニュースの人が恐怖の表情を作りてプチャの虐殺伝ふ
ウクライナに昌子がゐたらどう歌ふ そのあと思ふ 黙(もだ)す昌子を
(酒はさんずいに酉、即ち「みづどり」)
世の中のこと憂ひつつ忘れつつ夜ごと〈水鳥鑑賞〉をする
かつて京城と言ひし日本と、キーウをキエフと言ひしロシアと
逃げ水のごとく儚しプーチンがパーキンソンを病むといふ説
人に飼はれ人喜ばせ楽しませ人より先に世を去る生き物
いのちとは無名なりけり哀歓を帯びてこの世をさまよひゆけり
ありがとう言ひつつ眠りそのままがいいのに今朝もめざめてしまふ
「ポイ活をディスるパワハラ」ピジン語となりゆくような令和日本語

『短歌 2022年7月号』高野公彦「さまよういのち」

「幾望(きぼう)の月」という表現は、何度でも上る月を希望としているのだが虚無感も漂う。
「一人暮らしに日々金は要る」実感ですね。
「年取ルト脚ガ寒イネ」これも実感ですね。
「手話ニュースの人が恐怖の表情」という表現は上手いと思った。手話の人は表情でも話している感じがする。
「黙(もだ)す昌子を」の諧謔性。
(酒はさんずいに酉、即ち「みづどり」)この詞言葉が詩的だった。
突然言葉が変わるのに正直ついていけない世代ではあるんだよな。「キーウをキエフ」と言われても「キエフ」とロシア語的言ってしまいそう。
「逃げ水のごとく」かな。「逃げ水」は俳句の季語だった。
戦争で置き去りにされる生き物のことを言っているのだろうか?日常的に動物の寿命は短いと言っているのだろうか?でも動物が先に亡くなるほうが安心して死ねる。主人がなくなった後のペットを考えるとね。
「いのちとは無名なりけり」これは完全に同意。
「今朝もめざめてしまふ」この言葉は、映画『夜明けまでバス停で』でも出てきた。

日本語がピジン語化している現実なんだな。「ら」抜き言葉なんてちょろいもんだ。

「うたの日」お題

「凄」
鼻うがいあ゙ーと塩水鼻からと吐息にならぬ凄ゝさ

久しぶりに七時台行ってみようかな。この歌だから期待はしてないが。

啄木の歌を参考にして。

鼻うがいあ゙ーと塩水濁水と吐息にならぬ凄ゝさ

ほかも考えよう。今日は調子が良さそうだ(どこが?)。

「ゴルゴンゾーラ」はチーズだよな。そんなもん喰ったことない。青カビチーズか。食べたことあったが酔っ払ってて味は覚えていない。チーズの盛り合わせとかで。

もどすな!と、ゴルゴンゾーラお通しで地獄酒場のゴルゴン娘

これもけっこういいかも、狂歌にだな。

「ら抜き言葉」
おじさんは「ら」抜き言葉に文句を言いめちゃくちゃに言うカタカナ英語

投票の時間。

鼻うがいあ゙ーと塩水鼻からと吐息にならぬ凄ゝさ

失敗した下七が下五になっていた。落ち込むな。俳句の癖がでるんだよな。今日の俳句だな。

鼻うがいあ゙ーと塩水冬時雨

落ち込む。もうやる気なし。どんまいでいいや。

結果

鼻うがいあ゙ーと塩水濁水と吐息にならぬ凄ゝさ
『 凄 』 やどかり #うたの日 #tanka http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=3171i&id=34

安定のどんまいでした。

改)鼻うがいあ゙ーと塩水濁水と吐息にならぬ凄ゝの朝

とやればいいんだけどね。夜でもいいし。まあ、自分のミスだから仕方がない。

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