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韓国のフェミニズムの過激性

『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない 』イ・ミンギョン (著), すんみ (翻訳), 小山内園子 (翻訳)(単行本– 2018)

あなたには、自分を守る義務がある。自分を守ることは、口をひらき、声を上げることからはじまる-
ソウル・江南駅女性刺殺事件をきっかけに、女性たちが立ち上がった。今盛り上がる韓国フェミニズムムーブメント。

いまから学んでも遅くはない。一日でも早く、あなたと、新しいことばで、話がしたい
イ・ラン(ミュージシャン、映像作家)
目次
I. セクシストに出会ったら 基礎編

0.あなたには答える義務がない ― 話すのを決めるのはあなた
1.心をしっかり持とう ― 性差別は存在している
2.「私のスタンス」からはっきりさせよう ― フェミニストか、セクシストか
3.「相手のスタンス」を理解しよう ― セクシストか、フェミニストか
4.断固たる態度は必要だ ― あなたを侵害するものにNOを
5.あなたのために用意した答え ― なにもかも「女性嫌悪」!
6.効果がいまひとつの言い返し ― セクシストに逆効果な対応とは

II. セクシストにダメ出しする 実践編

7.あなたには答える義務がない、再び ― きっぱり会話を終わらせる方法
8.それでも会話をつづけるのなら ― 誤解している相手との会話法
9.いよいよ対話をはじめるなら ― あなたを尊重しはじめた相手との会話法
10.話してこそ言葉は増える ― 練習コーナー
11.ここまでイヤイヤ読んできた人のためのFAQ

ジェンダーギャップ調査で日本は120位。韓国は去年108位で日本よりいいがそれほど高くもない。ただその状況に於いて韓国の女性たちは怒りを言葉にしている。もう男の意見は聞くなという。日本でこれほどの怒りの言葉は聞かれない。男尊女卑の社会にあって、そこで議論するのは男の都合のいいように解釈されてしまう。構造的に男尊女卑なのだから、わかりあえるという希望は持たないほうがいい。わかりあえるのならばすでに平等な社会になっているのだ。キング牧師の説教では駄目なんだ。マルコムXの過激さで立ち向かわなければ、というような。

実際にあったソウル・江南駅女性刺殺事件を契機として、起きたフェミニズム運動だから、多くの女性の共感できたのだろうと思います。日本ではこういうことは起きない。アメリカとか韓国では、一つの差別事件からこうしたムーブメントが起きているのです。問題意識の差でしょうか?

無論暴力では女性に分はないのだから、そこは徹底的に言葉によって。この過激さは、議論でいちいち説明するより発言をし続けなければ黙殺されるという切羽詰まった危機意識の心情。女性蔑視者とは理解し合う必要はない。日本の言論でミソジニーという言い方がすでに理解不能なのだ。女性蔑視というべきだ。ただ、後半はフェミニスト主導の対話(議論)のマニュアル化として教条主義的な合一を目指すものになっていないか?そこに疑問を感じないわけではない。支配の構造を入れ替えただけのディストピア・フェミニズムになりそうな。無理に分かり合う必要もないと思うのだが。(2021/04/02)

まあ、こういう議論では男は黙っているしかないです。それまでが男尊女卑過ぎたのだから振り子が大きく振れ、またその揺り戻しもある。カンバーバッチにならなければいけないね。

ベネディクト・カンバーバッチ、“有害な男らしさ”めぐり「男性の振る舞いを正していく必要がある」 https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_61a2e9b6e4b0ae9a42af374f?ncid=other_twitter_cooo9wqtham&utm_campaign=share_twitter


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