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ライラック杯!勝手にやどかり賞!

俳句

俳句を始めた時はあまり人の句は読めなかったのですが、俳句は詠みも大事だけどそれと同じぐらい読みも大切だということです。人の句を読むことで自分がどうい句を作りたいのか明確な指標になりますし、仲間を増やすことも出来る。とくに自分みたいな正統嫌いは異端派を広めて行きたいと思います。

入選

396.年輪の刻む吾が手に春はる日ひ射さす
389.灰皿にポトリと落とす穀雨かな
384.地下水路残滓に纏う花筏
379.ゆで卵ツルンと剥けて春うらら
220.オルガンのドレミドレミよチューリップ
104.卸したてのスニーカー春泥に泣く

396番は、春の喜びと農作業の手を想像出来て秀句だと思いました。
398番は、雨の日の書斎という感じがしました。
384番は、地下水路と花筏の取り合わせが良かったと思います。
379番は、ゆで卵は去年の春まではよく食べていたんですけど今年の春は遠のいてしまって、ゆで卵を食べたくなるような句です。
220番は、オルガンの音が聞こえてきました。

特選

104.卸したてのスニーカー春泥に泣く

字余りで破調ですけど、その分泥で汚れた感じでやんちゃな感じがします。泣くはいらないかなと思うのですが若さということで。文字だけでも泥んこの靴が想像できましたが写真を見たらそのままの句で良かったです。

短歌

予選

386.ビニールの傘にはらりと春形見
    舞ひ落つ雨と奏でる調べ

314.春大根葉まで丸ごと使ひ切り
    シャキリ背伸ばす大根のごと

55.長襦袢頬赤らめて木瓜ぼけの花
   ぞうりの音も躙口まで

予選

314番は葉っぱ付き大根にどれほど助かっているか?大根のようにシャキッとしたいです。

55番は木瓜の色気ですかね。ぞうりと躙口という言葉のにじみ具合とか。

特選

386.ビニールの傘にはらりと春形見
    舞ひ落つ雨と奏でる調べ

386.番の歌が際立っていて他に目がいきませんでした。たぶん「春がたみ」は桜の花のことだと思いますが、桜満開の歌が多い中で、桜と出さずに、ひとひらの桜はなびらの美を感じました。時間の経過も映画のワンシーンのようで晴れた日の明るい出来事と雨の日の湿った感情を想像できます。ビニール傘といのも意外性があってその対比がいいです。

川柳

227.スーパーで 卵🥚手に取り また戻す
216.空き家増え村はいつしか神の里
103.生まれ月4月メンタル最強や
51.桜撮るスマホ横切るウーバーさん

予選

  • 227番は実感です。

  • 103番はそうなのかな。

  • 51番これも現代的。

特選
216番は目指している文芸川柳の趣がします。

216.空き家増え村はいつしか神の里


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