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『源氏物語』の藤は、「藤袴」なのか?

『植物一日一題』牧野富太郎( Kindle)

「植物学の父」大いに語る。
2023年度朝ドラ「らんまん」の主人公のモデル、牧野富太郎の随筆100題。
「馬鈴薯とジャガイモ」「キャベツと甘藍」「楓とモミジ」など身近な植物の分類にまつわる話から、「昔の草餅、今の草餅」「茶の銘玉露の由来」「中国の椿の字、日本の椿の字」「海藻ミルの食べ方」といった稀有な蘊蓄まで100題。解説:大場秀章

Amazon紹介文

NHK朝ドラ『らんまん』は土曜日の再放送を録画して一週間分まとめて見ている。最初に『らんまん』を偶然見てネジバナは逆回転のものもあると知って興味を持ったのである。もともと俳句を楽しんでいると野草にも興味が湧いてくる。

この『らんまん』は植物学者牧野富太郎をモデルとしていて、植物への興味から見始めたのだ。そして、この本(電子書籍だが)を手に取る。

基本野菜や植物はカタカナ表記が無難かと。漢字表記は中国に存在して日本には存在しないのに似たものでいいかという発想らしい。だから俳句とかの季語「甘藍」とか「椿」の漢字は、本当は間違いなんだが、そこまで突っ込めないよな、とは思う。嫌味として中国の野菜が好きなんですね、ぐらいか?

そのへんコトバはあやふやに使っていることが多く、厳密さを求める人にはしっぺ返しが出来るかもと考えて読んでいたり。読み物として一日一題として読むのは面白い。身近な「瓜」とか「馬鈴薯」とか違うのかと言われても、もうそう世間が受け入れてしまっている。コトバは絶えず変化していくものだと思っているから、根源的なところは詮索しないけど、牧野富太郎は植物学者だから厳密だ。

藤も日本の藤袴のことを言ったというのだが『源氏物語』では区別していたような。こういう本を読むと古典でも疑わしいものだと思えるのだが、『源氏物語』で藤が出てくると藤棚に咲いている藤をイメージするよな。藤袴は別に述べられているのだから。そのへん専門家でもないので、深くは追求できないことなんだが。



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