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光源氏の孫の代は家系図が複雑すぎて
『源氏物語 45 紅梅』(翻訳)与謝野晶子( Kindle版)
平安時代中期に紫式部によって創作された最古の長編小説を、与謝野晶子が生き生きと大胆に現代語に訳した決定版。全54帖の第43帖「紅梅」。亡き柏木の弟・按察使大納言は髭黒大将の娘・真木柱と結婚しているが、前夫人との間に二人の姫君があり、真木柱の連れ子・東の姫君とも一緒に暮らしていた。姉は東宮へ入内させ、妹は匂宮へと大納言は望んだが、匂宮は東の姫君に関心を持っていた。母・真木柱は良縁ではあるものの、匂宮の多情な性格を案じるのだった。
按察使大納言(紅梅大納言と呼ばれた、亡くなった柏木の異母弟)という人は亡くなった致知(ちじ)の大臣(元の頭中将)の息子で北の方(妻)の間に実子の娘と連れ子の娘がいて、真木柱との間に男の子と蛍宮の間に女の子がいて、これを文章で理解しろというのは無理の話で系図を見ましょう(一夫多妻制は問題あるな)。
とにかく三人の姫君を巡る話なのだが、主役は匂宮だった(「匂宮三帖」のその2)。彼の嫁にしたいのだが匂宮は光源氏譲りのプレイボーイだった。彼がターゲットにしたいのは真木柱の娘だった。
按察使大納言が息子(真木柱との子供)に梅の鑑賞会(娘を見せたいため)に梅と共に招待状(和歌)を持たせた。
(按察使大納言)
心ありて風のにほはす園の梅にまづうぐひすの訪(と)はずやあるべき
(匂宮の返歌)
花の香にさそはれぬべき身なりせば風のたよりを過ぐさましやは
それで真木柱の娘を見初めるのだが、真木柱としては父上の件で嫌な思い出があるので匂宮のプレイボーイぶりに不安を覚えるのであった。
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