光源氏の負のパワーはなんなんだろうか?
『源氏物語 09 葵 』(翻訳)与謝野晶子Kindle版
怨念にまつわる巻だ。その怨念の源は光源氏にある。それを描いているが紫式部であるのなら何故それほど光源氏に怨念をまとわせているのか?ルサンチマンとも言っていいような。その悲劇性に女性たちは涙をしカタルシスを得るのだ。一つは母性に対してではないかと思うのだ。もともと光源氏の生まれが母性を喪失状態で生まれてきた。この物語で特に悲しむのは母親だった。彼女らは家の中に据え置かれている状態であり、ただ男の欲望を受け入れてきたのだ