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歳の神(サイノカミ)

この季節になると、西会津町では「歳の神(サイノカミ)」が行われます。
雪の上で藁や木を重ね、古くなったお守りや人形、お札などを燃やす。その火でお餅を焼いたり、スルメを炙って食べると健康でいられるとされています。

今日は私の実家にある縄沢(つながわ)自治区の歳の神に参加してきました。

『西会津町史 第6巻(上)民俗』にはこのように記載されています。

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サイノカミの木はナラの木で二股になっているものを選んでとってくる。これに各家から集めた藁を木の上の方から順に結びつけていって建て、下のほうには松飾りをたてかけ、さらにその周りに藁をたてかけサイノカミができあがる。この後夕食を食べてムラ中の人たちが集まったところで、サイノカミに火をつける。この火で餅を焼いて食べると腹病みしないとか、この火でつけた煙草を吸うと虫歯にならないといい、また松の燃え残りを持って帰って家の入り口に吊るしたりもする。こうしておくと火元にならないとか、一年間悪い病気にかからないといわれている。
(引用:『西会津町史 第6巻(上)民俗』P496)

普通は縄沢自治区の歳の神は、田んぼに積もった雪の上で行うのですが、今回は、コロナの影響で小規模開催のため、ドラム缶を半分に切ったところで燃やす縮小版で開催でした。

準備

準備は昼間の14時から開始。
まずは真ん中の柱にする竹を刈りました。

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周りの雪かき、藁や竹で歳の神を作ります。

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集落の人が、各自昨年までのお札や縁起物、お守りなどを持ってきますので、それも歳の神に入れていきます。

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そして、完成したのがこれ!

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ここで昼間の準備は終了。ドローンで完成した後を撮影しました。

点火!

17時を過ぎると、続々と集落の人が集まってきて、点火です。
火を付けるのは、今年の年男・年女です。今年は参加者の中で2名おりました。

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消防団の人が火の管理をします。

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地域の人たちが一緒になって火を囲んでスルメやお団子を食べ語り合い、近くには子供が雪遊びをします。こういう風景を残したい!!!

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【参考:西会津町野沢地区の歳の神】

参考1:準備の風景

参考2:燃やす


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