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mono di tri ( モノ・ジ・トリ ) 10回目によせて

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mono di tri ( モノ・ジ・トリ )とは、ao to iu_ ( あおという )がゆるく楽しく絵を描く実験企画です。これが10月で、10回目を迎えました。ありがとうございます。すこし長いですが、ここへ書いておきます。

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絵を描く。ひとりでも描くのも楽しい。ただ、この実験では、自分自身以外の何かの影響をうけながら、絵を描く。今まででいうと、その場にある、こうばしいコーヒーの香りをかぎながら。ウクレレの演奏を聴きながら、心地よい歌声を染みこませながら、思うままに筆を走らせる。このことが、毎回発見があり、私にとって心躍るものでした。ここまでやろうと、終わりを見据えて始めたものではありませんでした。「心躍るタイム」これが10回分、あったということです。

いわゆるライブペイント、というものがとても楽しいな、と思ったきっかけが川越の素敵なアートギャラリー kalafta さんで行われた音楽イベント「音と色の作用点」があるのですが、これは別のnoteに書いています。よろしければそちらもぜひご覧ください。

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はじまりは、今年の1月。終わりを見据えず始めたと書きましたが、楽しく続けられたら良いな、とは思っていました。好きな絵を描いて、描いた絵は、せっかくなので見てもらいたい。その場で描くと、見てくださるかたがいる。喜ばしいことに、普段は展示会に足を運ばないような方々とも交流でき、たまには元気の出る声をかけていただくこともできました。続けて2月も、一緒に参加してくださった、ウクレレひきがたりの miyamo さん、心地よい居場所をくださった Hangout さんのおかげで開催ができました。

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そして3月。当初と違ったのは、いまや多くの人々の生活に入りこんでいるコロナウイルスによる影響です。人が密になる企画は避ける必要があると判断したため、この回からmiyamoさんと私も使っていたプラットフォームinstagramのライブ配信に切り替えました。一方で、Hangoutさんでは「モノ・ジ・トリ」のプチ展示コーナーを作っていただきました。4月は緊急事態宣言が出されたため、リモート継続、Hangoutさんでの展示も取りやめとしました。
5月以降も10月に至るまで、月に一度リモートによる実験企画をしています。

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コロナウイルスの感染を避けなければならないし、もし感染したとすれば、感染拡大はもっと避けなければいけない。わたしたちは、生活は続けなければいけませんので、それぞれの立場にたった「新しい生活様式」に則り「制限と工夫」をしないといけません。例にもれず、自分自身も、場面場面で、関わる人たちと、いつか会えるといいね、という言葉を交わしてきました。これからも交わすのだと思います。それぞれの状況がそうさせているのです。同じく、時間は流れていくし、ほんとうに歳月が過ぎてゆきます。いつ家族に・友人に・大切な人たちに会えるのだろう。神経を配りつつも、もし自分が感染したことによって、その人の生活を止めるのを強いることになったら?重症化してしまったら?こればかりは、「いち、にの、さん」と自分だけで数えてみても、それだけ変えることができません。歯がゆいものです。

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そんな、今までとはちがう透明の壁に頭をぶつけてしまって、額から血を流しながら、苦しいけど、どうしたら良いのだろうな? と思っていました。今も思っています。「どうしたら良いのだろうな?」 は、いつも私の膝の上にいます。
あまりに遠くを見過ぎて、急に立ち上がると、「どうしたら良いのだろうな?」を落として、それにつまづき、膝を擦りむきます。それはあまりよくありませんでした。どうやら、自分で数えられる「いち、にの、さん」から始めなくてはいけないようでした。自分でできることを、小さく切り分けて、考えながらやることが、膝の上の「どうしたら良いのだろうな?」を、いったんかばんの中に入れて、一緒に歩き出すことができるようでした。

少しも風邪をひけなくて、
体調がすぐれないまま外へは出ない世界。
みんなが体も健康で、気持ちも機嫌よく、両輪を伴って生きていくってどういうことか、今更ながらよく考えました。

よく休んで、食べて、運動も勉強もして。
仕事をし、楽しみを見つけて。
自分の健康を損なうような無理をしないこと。
人にも無理強いしないこと。
少し今までと比べると淋しいと感じるかもしれないけれど、
やさしくて、きっと強い世界。

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振り返ってみると、正直に、かなり、ここ「モノ・ジ・トリ」を、私自身が頼りにしていることに気づきました。
だいぶ、長い助走をとって、目いっぱい、楽しみに来ています、ここへ。そもそも、怖がりで心配な自分が、「いち、にの、さん」くらいな気分で旅してみようと、そういう気持ちもこめてつけた、「mono di tri (モノ・ジ・トリ) 」。状況がかわっても、ここへ来て「楽しめている」と感じられることが、わたしにとってとても大きな意味を持っています。関わるみなさんにとっても、ほんの一瞬でも、何か、からまりほどけるような瞬間があれば、ほんとうに嬉しいことです。

10回を数えてみて、あらためて「mono di tri (モノ・ジ・トリ) 」に心が向かっています。どうしても、ここから始めなければならないようです。いつか遠くない時期に、もっと自由に歩いて旅できるように。

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いつも一緒にいてくださる方、いつも励ましてくださる方、たまに勇気づけてくださる方、遠くから見守ってくださる方。いろんな人たちの後押しを受けて、毎日歩けていると感じます。ほんとうに感謝します。今日の、あと何時間、明日も、その後もそうです。ただ、考えるのはそれくらいまで。その後は、そのあと考えることとします。


「いち、にの、さん、どうしたら良いのだろうな?」


わくわくしませんか? しませんか。


よかったら、ぜひまた、会いましょう~。
会いたいです。


ao to iu_ ( あおという )


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