88歳の父と共に3週間過ごして思ったこと。その2
前回は父の一日のルーティンに関して綴ったのだが、今回もその中で印象深かったエピソードをお話ししたい。
父は週に一回、私の母校の体育館で室内テニスを仲間と楽しんでいる。もちろん父は最年長。父にとってとても大切な時間であることは知っていたので、どのようなお友達と時間を過ごしているのか知りたくて私も参加させていただくことにした。
そしてえらい目にあった…
皆さん、もちろん私より年上。60代、70代、80代なのだが、私より瘦せていてフィットに見える。ここでもか… 日本に来て散々思い知らされた。どこに行っても私は一番太っている。
まずいよ、私。
そして初めてだった私は、ルールの説明を聞いてダブルスに挑戦。コートだって狭いし、みんなかなり年上だし~と高をくくっていた私は70代の方からサービスエースを取られる。は、はやい。
父からも何度もサービスエースを取られる。挙句の果てには「あっこちゃん、初めてだから仕方がないわよ。ハンディーあげるから。」と言われてしまった。
今回の滞在中の話ではないのだが、健康そうに見える父はちと太っているのが難点。2か月前ほどそれが原因で救急車を呼ぶ羽目になってしまったらしい。
小雨の中、ゆっくりと傘を差しながら歩いていた父が白線の上で転んでしまった。運よく優しい人が気が付いてくれたので、太って起き上がれない父は起こしてくれるように頼む。だが、優しいその人は動かないように父をさとし、救急車を呼んでしまった。父は何度も、何の痛みもないことと太って起き上がれないだけと訴えたらしいが、機転の利くその方は全く耳を貸さなかった。
病院に連れていかれレントゲンを撮って色々調べたが、本人の言う通り何の問題も発見されない。本人も何の痛みもなかったので、その日の夜は楽しみにしていた室内テニスに参加する。
翌週父は年に一度の骨密度検査があり、何とその結果… 皆さん予測できるであろうか。あの食生活に運動、コミュニティーの強さ… 私はもしや私と同じ年齢層の骨密度だったのではないかと、密かに驚いていた。ところが、ふふふと笑みを浮かべた父は三本の指を立てて見せる。
えっ! 30代!?!
なんと、父は30代後半の骨密度を持っているのである。転んでもあの厚い脂肪とその骨ではびくともしないはずだ。
私、絶対に無理… 私、まずいまずいまずい…
次回は9月12日に父を通して見えた幸せな歳の重ね方と父のこれからの課題をまとめてみたいと思う。お時間がありましたら、どうぞまたお立ち寄りください。
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