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それは束の間の

自分の好きなものって、当たり前にわかっているものだと思っていた。

だって好きなんだから。

でも、必ずしもそんなことはなくて
無意識に選んでいて

「ああ、私、実は好きだったのね。」

って唐突に気付くことがある。


最近だと

「レモン味」

水の音が入っている曲

工事現場の大きなクレーンや、剥き出しの鉄骨

とか。

それなりに歳を重ねてきたつもりだったけど、自分の趣味嗜好ですらまだ知らなかったことって案外あるものだ。


もう1つ、ここ最近で気付いたことは

屋上とか高層ビルとかからぼーっと景色を眺めるのが好きだということ。

近くにちょっとした屋上庭園があることを知って

時差出勤で退勤時間が早くなっていて

薄手のアウターだけで十分なくらい風も暖かくて

これだけお誂え向きな条件が揃ったのだから、行かない理由は見当たらなかった。

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レトロな建物も大好きなので、東京駅の駅舎も好きです。
ここからなら見放題。



人や、電車が駅に出たり入ったりしていく姿

ビルの窓越しに映る空

ひたすら上下に稼働するガラス張りのエレベーター

ビル群の合間から存在を主張してくるクレーン達

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眼下に広がっている世界や人に私は介入しないし、介入されることもない。
もちろん主人公でも、ましてや「村人A」ですらない立ち位置で、それらを俯瞰して見ているような感覚になる。

この距離感が心地良いのかもしれない。
もしくは新世界の神的存在になって世界を眺めたいのかもしれん(曲解)


イヤホンで音を遮断して自分の好きな音楽を流して、日が徐々に暮れていくのを見ていた。

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見たいもの

聴きたいもの

それを自分で選ぶ

こうした時間をちゃんと作ってあげないと、あっという間に見たくも聴きたくもないものが溢れかえって足を取られてしまう。


たまにはこうして、あえて何者でもない自分になる時間が必要なのかもしれない。

まあ、結局自分は自分にしかなれないわけで。


それでも今まで散々、何者かになろうと必死だった筈なのにおかしな話だけれど、そんなことを思った週の真ん中でした。



ED♪
水写/ACIDMAN

ACIDMANの曲って、歌詞にあまり直接的に感情を表現した言葉が少ないのが好き。
歌詞に自分が引っ張られすぎたくない時に聴きます。





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