「料理が手抜きではなくなる」工程を書き出してみた

なんだか最近、ポテサラとか餃子とか唐揚げとか、「料理しない人は手抜きだと思ってるけどそんなことない料理」が話題に挙がりがちですが、「なぜ手抜きだと思うのだろう?」と考えたとき、その料理に含まれる詳細な工程を、料理をしない人は知らないんだろうな、思い至りました。「手がかかる」工程についてまとめてみたら、当てはまる個数によってその料理の大変度合いを視覚化できるのではないでしょうか?「料理が手抜きではなくなる」工程を、思いついた順ですが、書き出してみます。

①材料をみじん切りにする

みじん切りって大変なんですよね…。手切りそうで怖いし、仕上げに扇形に包丁入れていく段で材料がまな板に散らばる、床に落ちて散らばる…。玉ねぎだとさらに大変さに加点です。筆者はめちゃくちゃしみる体質で、切る前に水にさらせば軽減するものの、それを忘れてしまうのもしばしば。泣きながらみじんにします。

②下ごしらえが大変な材料がある

いんげんなど、一本ずつ筋を取らなくてはいけないものとか(最近は筋なしの品種があって助かります)。あと、砂肝が好きで、一回一から砂肝のスタミナ炒め作ってみようと試みたとき、その下ごしらえの大変さ、可食部分の少なさに驚きました。以来砂肝はお惣菜を感謝しながらいただいています。

③つぶしのきかない材料・調味料を使う

餃子の皮なんかまさにこれですよね。あとエスニック系の香辛料とかも、調子に乗って買ったものの一回使ったきり余らせて湿気らします…。つぶしがきかない材料は、まずその料理のために買い出しに行く手間、それから次いつ使うか、献立のリズムが制限される手間があります。後者の手間がいやらしいです。

④普段使わない調理器具を使う

間が空いていたら器具を洗い直すところからです。そもそもしまった場所を覚えているでしょうか…。我が家は楽をするためにフードプロセッサーを買ってみたものの、あまり使わず、機能性の高い収納場所も確保できず、年何回かの使用のたびに逆にバタバタしている気がします。

⑤手が汚れる・熱い・冷たい

ポテサラの山場がこれです。熱いうちにじゃがいもの皮を向く苦行。爪の間に芋が入ると地獄。あと、私はハンバーグの種をこねるときはニトリルゴム手袋を使うようになり、手が汚れる心配はなくなりましたが、冬場に冷蔵庫から出したひき肉や卵をこねるのは本当に辛い。

⑥浸け置き・さらしなど、「待ち時間」がある

レシピ上でうっかり見落として食卓の完成が遠のき、自分にイライラすることがあります。ていうかレシピによくある「冷蔵庫で〇時間寝かす。(時間外)」ってやつほんとやめて

⑦加熱時間が長い

ガス火のお家だと特に。焦げないように目が離せないタイプの料理。定期的にかき混ぜないといけなかったり。我が家は圧力鍋で解決しました。圧力は物理の力なので物理で殴るというやつですね。

⑧厳格な時間管理を求められる

麺類も実は大変なんですよ、という話。副菜の調理と並行して茹でていると、「えっ今茹で上がるの!!??」みたいなタイミングでタイマーがなります。ザルの用意忘れてたり、そもそもシンクを空けてなかったり…段取りが大事なんですよね。

➈油の処理がある

揚げ物の後って油を捨てるだけじゃないんですよね。台所も、食器も、油まみれになります。あと、揚焼きみたいな「拭き取るには多いけど固めたり処理パック使うには少ない」量の油も地味にイライラする。

➉調理器具の汚れが落ちにくい

魚はこれが大変ですよね。臭いもなかなか取れないし…。グリル調理用にマーブルコートのトレイを使ってますが、やはり消耗品ですね。もっと丁寧に洗っていれば持つのかもしれませんが、それじゃあ楽をするために導入した意味がない。

以上、思いつきですが、10個「料理が手抜きでなくなる」工程を書き出してみました。続いて、①〜⑩を、代表的な家庭料理(話題に上がっているもの含め)に当てはめてみます。

カレー:(①)⑦⑩

①をカッコにしたのは、うちはみじん切りの玉ねぎとにんにくを入れるからです。まろやかになって美味しい!また、カレールーはつぶしがきかない(③)ですが、日持ちするし、むしろ家にあることで「今日はカレーにするか〜」と選択肢を与えてくれるいい影響がある気がします。まあ、更にレトルトカレーの備蓄があると「レトルトでいいよね」と気持ちが流れる日もありますけど。

ハンバーグ:①③⑤⑦

ナツメグってハンバーグ以外に使いませんよね…。あと外は焦げず中まで火が通る火加減、めちゃめちゃ難しくないですか?電子レンジの力を借りる手もあるみたいですが、なかなか理想の仕上がりになったことがないです。ちなみに筆者はケチャップ:マヨネーズ:中濃ソース=1:1:1で混ぜたものをかけて食べるのが好き。

唐揚げ:⑤⑥⑨⑩

実は唐揚げは一から作ったことはありません。だって大変そうだし、冷凍の唐揚げは美味しいし…。でも天ぷらやフライなどは時々頑張って作るのですが、衣を使った揚げ物はどれだけ気をつけてても手(というか台所全体)が汚れます。余った衣の汚れの処理がとにかく大変。生協の冷凍の「揚げるだけ」のフライ製品が、手軽に揚げたての美味しさも楽しめて気に入っています。

ポテトサラダ:②④⑤⑥

じゃがいもとゆで卵のダブルアツアツアタック。さらにきゅうりの水抜き、マッシャーによる力仕事。総合力が試される副菜です。そう、ポテサラって主菜にはならないんですよね。こんなに頑張ってるのに付け合せ。たくさん作れて明日の分まで用意できるが救いですかね。ポテトサラダはスケールメリットが極めて大きい料理だと思います。一家庭の今日明日のおかずだけに費やす労力が大きすぎる。スーパーに生産を一任するのも人類の選択ではないでしょうか(割と真面目に)。

以上、4つの料理について当てはめてみましたが、みなさんも自分の食卓に並ぶ料理で試してみてください。

終わりに―「手抜き」な料理なんてない

ここまで読んでくださりありがとうございます。改めて料理って手間ががかるんだなあって思いますよね。我が家は毎日主菜・副菜・汁物は揃えて、バランスの良い食事を心がけていますが、冷凍食品や生協のミールキット(切った材料と調味が入っていて炒めるだけの商品)の助けを借りて回しています。

「全部一から作る」と考えたとき、あえて楽かな〜と思うのは「肉野菜炒め、きんぴらごぼう、味噌汁」とかですかね。きんぴらは冷めても美味しいし、炒めものと味噌汁の具は冷蔵庫の中身の様子でいくらでも調整ができるし。

ただそれでも、野菜を切ったり、フライパンに油をひいて温めたり、味噌汁の味噌を丁度いい量に測ったり。これらもすべて手間です。冷凍餃子だって、美味しく仕上げるためにちゃんと裏の説明書きを守って焼いて、それでも焼き加減足りないかな?と思ったら自分で調節して。温かい料理を出す以上、絶対にそこに手間は発生しています

極論、手抜きな料理なんてないような気がします。レトルトでも、レンチンでも、自分ではない誰かの手によって食事が与えられたのなら、感謝の気持ちを示したい。そういう気持ちで、毎日の食事を楽しみたいですよね。

今日は3連休最終日だし、仕事に備えて外食の予定です(ウキウキ)

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