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書散裸#28 10代の振り返り 13歳編

中学生編突入〜

多感な時期、って言葉がいまだにすごく嫌い。なんで歳取ったら無感覚になっていくのが美徳のような言い回しをするのか。むしろ研ぎ澄ませよ。

はい、こういう人間を作った中学生時代を見ていきましょう〜

13歳。中学1年生

小6の彼女、5月くらいに破局してたらしい。というのも、破局の手紙を下駄箱に入れられてたっぽいんだけど、シンプルに気づかなかった。5月の体育祭でデカい声で手紙!と言われ、やっと発見。ヌルッと破局。

サッカー部に入部。1ヶ月くらいで両膝を故障。小学生時代からの蓄積で、治療に1年要した。中学の部活で1年。絶望的だ。

故障していた最初の頃は雑用として部活に行っていた。俺が鍵当番の時、比較的仲のいい先輩が戸締りしたいのに全然出てこなかった。
フラストレーションが溜まっていた俺は、発散したい目的半分で、ドアの鍵を閉めて一瞬だけ先輩を閉じ込めた。「早く出てくださいよ〜」って感じで。それをみていた3年生の先輩に軽く注意されたので、同じく軽く返事。
それが気に食わなかったのか、職員室に鍵を戻して正門に向かって歩いていると、サッカー部の上級生らがぐるっと俺を取り囲んできた。連中はニヤニヤしながら、

「お前グラウンド100周な」

理由わかる?と追従された。圧倒的に非対称な関係性からくる暴力とヒエラルキー。何より自分よりデカい男衆に囲まれる恐怖。指導という善意の皮を被った悪意に晒されること。怖かったが、何よりムカついた。

「最近怪我で走れてないからですかね」

心当たりは勿論あったが、従順に謝るなんて無理だった。だって理不尽じゃないか。咄嗟に口を突いて出た言葉だが、せめてもの抵抗だったのだろう。
それならそれでいいよ、とかなんとか言いながら。連中は帰って行った。流石に悔しさでその後泣いた。後に顧問に直談判、50周まで減刑。ありがとう顧問!…ん?なんで50周走らなきゃ行けないわけ?そう思って不服ではあったが、結局やらなかったんだと舐められるのは癪だ。故障中にも関わらず刻んで走り切った。

結果的に上の代とずっと折り合いが悪く、自律神経失調症を患ったこともあって、部活を休部することに。めーちゃ太るのと背が伸びていく。実家帰ったら写真探す。

その後、時間を持て余した土田少年は読書に没入していく。図書室に入り浸る日々。平均したら週に5冊は確実に読んでいた。多い時はもっと。本の虫となった土田少年、いや土田虫。その興味の矛先はライトノベルに向かう。何故なら、とにかく巻数が多く一つのストーリーを長く楽しめるからだ。加えて、12歳、小6の時にみた「あの日みた花の名前を僕たちは忘れない」というアニメで大号泣した経験も活きた。物語にがっつりのめり込んでいく。
ラノベ中心に小説とアニメをひたすら漁る日々。今思えばすごいインプットだ。夜にベットに篭って親の目を避けて禁止されたiPadを使い回したり、空き巣くらい慎重にテレビを見る大胆な経験が今も懐かしい。

そして土田虫は本を書きたいと思うようになった。ただ食うだけじゃなく、紡ぎたい。虫の中でも蚕になろうとしたのだ。土田蚕、ライトノベルの創作に着手。数作好きな感じの物語設定で書いてみるもどれも構想に追いつかず完成はしなかった。辛抱強くない。コロコロ映り、好きな作品が写る写る。ファンタジーや現代が舞台のダークアクションが好きだった。

けれど今でもバイブルとなるような、ラノベの枠に収まらない作品「やはり俺の青春ラブコメは間違っている」通称俺ガイル。
捻くれた男子高校生が主人公の物語。どうせなら詳しくいつか書きたいので割愛するが、この名前からは想像できないような人間ドラマといえる。キャラクターの内面を掘り下げる深さが違う。自分が哲学に強く惹かれるのはこの作品がきっかけなのかも知れない。

時期が定かかは微妙だが、小説家やシナオリライターを目指す人向けの高校の体験授業に連れていってもらって短編を書き上げた。当時好きになりたかった他校の女子(市内の合唱祭でピアノ弾いてて、前回も出てきた野人=友人の知人で紹介してもらった)に送って読んでもらったことを覚えている。淡い。
今度実家帰ったら探してみよ。

多分これ14歳だった気がするけどまあいいでしょう。
13歳、ちゃんと本が好きで図書委員会に入っていた。今ほど性格もキツくない、と思っていたが、前々回の記事を省みるに素質はあった。まだなりを潜めてはいたが。

その図書委員会で同じクラスの子で好きな子がいた。物語大好き、土田蚕は恋に恋していた。性格ちょっとキツイけど根本的の優しい。女バス。小学生編でライバルやってたやつとずっと好き合ってる。そんな子でした。
前回の組体操事件とは別の子です。
この委員会キッカケで仲良くなり、恋バナに。思い切って言ってみた。

「好きって言ったらどうする?」

なんとなく流れた。茶を濁しつつ、委員会で使った荷物を図書室から戻しに教室へ行くとその子が。その子は窓際、夕方の茜色に優しく照らされるカーテンに包まれながら一言。

「言ってみないとわからないよ?」

ここで土田蚕の記憶は途切れている。
付き合えてないから日和って逃げたのだと思う。
おい馬鹿マジでお前さ。
とてもエモーショナルな想い出。セピア〜

こんな感じで終わったような。成績は最初は上位10%くらいだったけど、メリハリなくなってギリ3分の1くらいまで降下していった。

本は読む分語彙は増えるので口達者になんでも誤魔化していた土田蚕であった。

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