不動のアイドルにとてつもなく揺らいだ話

世の中は冬。冬といえば圧倒的な体調悪化であるが、例に漏れず私も体調を崩した。しかもインフルエンザとかいう悪魔の感染症である。

そんな久しぶりのインフル、ガッツリ発熱するわ喉は痛いわ乾くわで寝たいのに朝早く起きてしまった日曜日のことだった。もう寝れねえから起きちゃえと半ば投げやりに起床した私はふと、その日が日曜日であることを思い出した。

日曜日の朝、といえばそう。ニチアサである。

休日は基本的に数字が2桁になるまでは布団と添い遂げている私なので、正直ニチアサをリアルタイムで見たことはなかった。記憶の彼方で幼い頃は見ていたということだけは覚えていたが、内容はほぼ覚えていない。特に女姉妹のみという家族柄、戦隊ヒーロー、仮面ライダーは全く身近ではなかったのでもう殆ど見てた記憶は無い。
つまり、もう殆どはじめてのニチアサである。

正直ちょっとワクワクしていた。その時のお目当てはガッチャード、仮面ライダー枠だった。
というのも物語に登場する黒鋼スパナを演じてらっしゃる方が、私が現在メインに推しているコンテンツにも関わっていたからだ。その関係でメインコンテンツ周りの友人でもガッチャードを見ている人は多く、また知っている声優さんも出演するとTwitter(現X)で報告していたりしていた。
何かと周囲で名前だけは聞く作品であったので、これを機に初めて試聴できるのは楽しみだった。

そんなこんなで始まった私のニチアサタイム。初手に出てくるのは最も馴染み深いプリキュアシリーズである。
チームニチアサの中では幼少期に最もお世話になった(というかもう9.9割がプリキュアに支配されているのだが)プリキュア、噂には聞いていたひろプリも勿論見るのは初めてである。
正直に言おう。


 シャララ隊長マジで可愛くない?

変身シーンの進化とか、敵と拳ではなく対話によって理解しあおうとする姿勢とか、色々面白いところはあった。その中でも特にシャララ隊長が可愛すぎてビックリした。プリキュアじゃないの?強そうなのに?気になりすぎるんだが


初手から突然とんでもない美少女に心を奪われ、インフルの辛さも忘れかけてきたところに続いて現れたのは、一番名前は聞いていた仮面ライダーガッチャードである。

こちらも正直に言おう。


めっちゃシリアスだったぁ………。

後々知ったのですが、なんと私が初見で見た回は過去一の超絶シリアス回だったらしい。朝からとんでもない洗脳闇堕ちライダー爆誕の瞬間を見届けてしまった。錆丸先輩さん、結構気になってたのにあまりにも酷いことになってた。
彼が無事自らを取り戻して仲間の元に戻れることを願うばかりである。
ただ、シリアスな展開だからこそ惹かれた部分は沢山あったし、なんなら敵の三姉妹があまりにも好みでテンションは上がっていた。正直見ていてかなり楽しかった。今後が気になる。


そんなこんなで私のニチアサタイムも終盤に差し掛かる。最後はあまり予備知識のないノーマーク枠、王様戦隊キングオージャーだった。
最初にも言ったが、私は下に妹一人の環境で育ったため、戦隊ヒーローはあまり馴染みがない。マジレンジャーの主題歌と赤がリーダーで真ん中ということしか知らないのである。
ガッチャード面白かったな…。と余韻に浸りながらの試聴、正直、あまり期待はなかった。

しかし、この作品がとんでもない出会いをもたらしてくれたのである。


いや何このアイドル〜〜〜〜〜〜〜〜!?!?!?!?!?!?



突然始まったオーディション、見る番組間違えたか?と思った。だと思ったらめちゃめちゃダンスが上手い、このアイドル。全然バックストーリー分からんけどとりあえずダンスが上手い。
よくわからないけどリタさんという名前らしい。あ、なんか合格してる。おお、良かったな…客席で見てる人が戦隊の仲間なのかな…全然わからん…なんかそれこそアイドルって感じの派手なお姉さんいるけど誰なんだこの人は…。てかレッド枠誰だ、まるでわからん。
そんな脳の混乱にトドメを刺すように、リタさんが口を開いた。



エッッッッッ!?!?!?!?!?!?!?!?

ド低音!?!?!?!?!?!?!?!?

めっちゃイケボじゃん!?!?!?!?!?!?!?!?


突然の可愛い女の子からの低音ボイスに正直何が起きてるか分からなかった。え?女の子じゃないの?潜入捜査してるのはなんか察したけど、何?何が起きている?

そして、ステージはクライマックスへ向かう。

「りったんと…ずーっと…一緒だよ」

その時、私の脳裏に電流が走った。

普段、私はキャラクターを好きになる時はその人となりや努力している姿に惹かれることが多い。
しかし今回は違った。私はこのリタさんのことを何も知らない。それなのにこの胸の高鳴りは何だ。目が離せないこの力は何だ。こんなにも直感的に、誰かを好きだ、推しだと思ったことなんて、あまりにも久しぶりだった。

とんでもないものと出会ってしまった。そう悟った。


これが私がリタ・カニスカに出会った、つい先週の話である。
そして日曜から今までの間、ずっと脳裏にリタ・カニスカがいる。あの衝撃が尾を引き続けて、ついにそろそろ次のニチアサタイムがやってきてしまう。


日曜日、早起きしよう。
そう心に誓って、タイマーを8時にセットするのであった。


ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
拙い文章で申し訳ありません。楽しんでいただけていればこれほどの幸せはありません。ありがとうございました。

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