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(詩)いつかわたしが死ぬ時

わたしがいつか
死んでゆく時は

流星のように落ちてゆきたい
あんなふうに
消えてゆけたらいいなあ

さーっと
一瞬のうちに跡形もなく
重い荷も罪も残すことなく
まっ直ぐな光を放ちながら

そしてその姿を見た
子どもたちが
夢や願いを一生懸命
唱えてくれるように
少しでもその清らかな
夢と願いが叶うように


やがてわたしが
死んでゆく時は

野の花のように
潔く散ってゆきたい
そんなふうに
去ってゆけたらいいなあ

或る日一陣の風が吹いて来て
そのやさしき風に吹かれながら

または
まっ直ぐでとうめいな
雨に打たれながら
犯してきた罪を少しでも
洗い流してくれるように

或いは
震えるような真冬の夜
純白の雪に包まれるように
降られながら

そしていつかの春
また眠たそうな顔で
目を覚まそう
無邪気な子猫のように
大きな欠伸をしながら
目を覚ましたい

何も知らない振りをして
何もなかったかのように

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