第十九回高松国分寺寄席
東京から入船亭扇辰師匠を招いての高松国分寺寄席に行ってきました。19回という長い歴史を持つ会のようですが、近年落語に興味を持った私は今回初めて行きました。
国分寺ホールも初めて。この画像では少なめですが、最終的にはお客さん、かなり多かった印象です。コロナが一段落したタイミングで良かったですよね。扇辰師匠の落語が二席、香川で、しかも1000円で聴ける!地元のアマチュア落語家さん四名も参加されて、三味線の演奏もありました。とってもお得。そりゃ、集まります。
酔亭藪太郎さんと春日家みっちさんはそれぞれ「日和違い」と「いたりきたり」。あまり聴く機会のない噺だと思うんですが、桂枝雀さんが得意とされてた演目らしいですね。面白かったです。
家造亭艶九さんはサンポート落語会などでもお馴染みの漫談。時事ネタに「壺」が頻出(笑)。でも、偏ってたり行き過ぎたネタではなく、ちょうど良く収まる愉快な語り口なんですよね。楽しかったです。
想呂家笑志さんは自作の小噺。京都を舞台にした若い男女の出会いとすれ違いを明るくまとめた、味わいのある一編でした。
さて、扇辰師匠ですが、こちらに来られるのは二年ぶり。マクラでこの会に参加することになった経緯や香川への行程などをお話されるんですが、もう、ほんといちいち面白い(笑)。全然、媚びてないんです。でも、聴いてるとすごく心地良いんです。これはやっぱり、動画などではなく、生で聴いてるから伝わるのでしょう。
仲トリは「一眼国」!逆さ落ちの代表格ですよね。両国の賑わいから見世物の話に至って、これは「来るかも…!」とわくわくしていました。なにせ、ぜひ一度、生で聴いてみたいと思っていた噺なので。それが叶って感無量です。
トリは「ねずみ」でした。ストーリーがわかっていても、演じる人によって印象がまるで変わるのが落語。扇辰師匠はどの場面でも非常にメリハリが効いていて、自然にどんどん引き込まれました。
香川県は広い意味での関西圏といいますか、上方の落語家さんの方が目や耳にする機会が多いと思います。扇辰師匠のような本格的な江戸落語が、しかも木戸銭千円という気軽さで披露されることはあまり無いのかもしれません。
我が県では珍しい「ふらり」感のある寄席だったように思います。
扇辰師匠、お忙しい中、来ていただいてありがとうございました。地元の方々も大変お疲れ様でした。次回も是非、行きたいと思わせてくれる国分寺寄席でした。